もういい加減「続投」って止めませんか? 野球用語を無自覚に使用することのリスク
今年最初のFC今治の取材を終えて、松山に向かう伊予線の車内にて、この原稿を書いている。当初、来週からのハワイ取材について書こうと思ったのだが、ちょうど今朝届いたリリースを見て考えが変わった。発信元はJBFA(日本ブラインドサッカー協会)で、タイトルは「ブラインドサッカー日本代表高田敏志監督続投のお知らせ」。正直これを見て、いささかがっかりしてしまった。
誤解していただきたくないのだが、私は決して「高田敏志監督続投」にがっかりしているのではない。高田監督には昨年に当WMでもご登場いただいたが(参照)、野心的でありながら実に理にかなった強化策には、大いに感銘を受けたものだ。個人的にはぜひ、2020年の東京パラリンピックでも指揮をとってほしいと願っている。私が不満に感じたのは「続投」の二文字。つまり、無自覚的に野球用語がタイトルに使われていたことだ。
またしても誤解していただきたくないのだが、私は「野球用語」そのものを否定しているのではない。また、スポーツ紙が「風間監督続投」とか書いても、普段ならスルーしている。なぜならスポーツ紙の読者層は野球世代のオジサンが多く、「契約更新」というよりも「続投」と書いたほうが通りはいいからだ。しかしながらJBFAという、障がい者サッカーの代表的な組織が、その情報発信の中で「続投」という言葉を安易に使用したのなら話は別だ。スポーツ紙の見出しではないのだから、ここはやはり「契約更新」とすべきであったと思う。
(残り 1558文字/全文: 2182文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ