宇都宮徹壱ウェブマガジン

Jユニ女子会がガチサポ目線で選ぶ! WMイヤーブック大賞2018<1/2>

 どうもこのところ、日本サッカー界の残念な話ばかり書いていて、いささか倦んでいる(それを読んでいる皆さんは、もっとうんざりしていることだろう)。そこで今週は、ちょっと気分転換できそうなコンテンツを用意した。今ではすっかりサポーター界隈でも知られるようになった、Jユニ女子会の皆さんをゲストにお招きして、今季のJクラブのイヤーブックの格付けをしようという試みである。

 シーズン開幕前に発売、あるいは郵送されるイヤーブックは、Jサポの皆さんにとっては「風物詩」のようなものであろう。しかし、サポートクラブのイヤーブックはよく知っていても、他クラブのものと比較する経験はほとんどないはずだ。私自身は毎年2月に行われる、Jリーグのキックオフカンファレンスを取材して、さまざまなクラブから刷り上がったばかりのイヤーブックをいただいてくる。これらを集めて、そのうち格付け品評会ができないだろうかと、ずっと企画を温めていた。

 問題は、誰に審査してもらうか、である。当初は、この業界でデザインの仕事をしている仲間たちに集まってもらうことを考えた。とはいえ、彼らは彼らでいろいろ利害関係があるわけで、切れ味鋭いコメントを求めるのは難しい。そこで浮かんだのが、Jユニ女子会の皆さん。女性ならではの着眼点や発想に加えて、「美しきガチサポ」ならではの歯に衣着せぬ意見も期待できそうだ。そこで今回、2年ぶりに彼女たちをゲストに招いた次第である(Jユニ女子会のWMでのデビューはこちら)。

 それにしても、この座談会を収録した時は、日本サッカー界がこんな事態になるとは夢にも思わなかった。だからこそ、「サッカーがある日常」を楽しませてくれるJリーグのありがたみを実感する(本当は、こういう形で実感したくはなかったのだけれど)。最後に、平日のお忙しい中、集まっていただいたJユニ女子会の皆さんには、この場を借りて御礼を申し上げたい。(2018年2月28日収録@東京)

<目次>

*Jユニ女子会で最もファンが多いのは、あのクラブ!

*イヤーブックは買うもの? 送られてくるもの?

*「サポーターへの気遣い」が感じられる柏

*「良い意味でも悪い意味でも無難な感じ」の名古屋

*表紙が「サッカーサッカーしていない」湘南

*WMイヤーブック大賞2018に輝いたのは?

(写真前列左から)大宮サポの幸菜さん、柏サポの充子さん、鹿島サポの弥生さん、
そして名古屋サポのあ
りかさん、松本サポの奈美さん。

■Jユニ女子会で最もファンが多いのは、あのクラブ!

──早速ですが、まずは自己紹介からいきましょうか。お名前とサポートクラブ、そして今季の目標もお願いします。

幸菜(宮) 大宮アルディージャのサポーターの幸菜です。今季の目標はJ2優勝、J1昇格です。

弥生(鹿) 鹿島アントラーズサポーターの弥生です。今季の目標は、クラブは「4冠」ということで言っていますが、まずはACLの初獲得。そして世代交代をきちんとやった上で、星20個目は必ず取りたいと思います。

──やっぱり鹿島は言うこと違いますね(笑)。次、お願いします。

奈美(松) 松本山雅サポーターの奈美です。目標ですが、「J2優勝」みたいな贅沢は言わないので、せめてJ1に上がりたい。それだけです(笑)。

充子(柏) 柏レイソルサポーターの充子です。今季の目標はACL優勝と、来年のACLの出場権を取ること。あ、もちろんリーグ優勝も!

ありか(名) 名古屋グランパスサポーターのありかです。まだJ1に昇格したばかりですが、「風間(八宏)監督の3年目でACL優勝」という目標をクラブが掲げているので、今季はACL出場権を得ることが目標です。

──というわけで、今日はこの5人の皆さんと一緒に進めてまいります。思えばJユニ女子会に初めて出ていただいた時、今日来ていただいた幸菜さんと弥生さんを含めてメンバーは5人でした。あれから2年経って、どれくらい増えたんでしょうか?

幸菜(宮) おかげさまで540名以上になりました。J1はすべてのクラブのサポーターを網羅していますね。

弥生(鹿) J2だと半分以上という感じですね。J3でも、藤枝MYFCや福島ユナイテッドのサポーターもいます。

──すごいですね! 充子さんが女子会に入ったのはいつですか?

充子(柏) 私が一昨年の夏からですね。HPとかで見ると、皆さんとてもキラキラしていて、実は1カ月半くらい悩んだんですよ。それで16年の忘年会に行ったら、単なるガチサポの集まりで(笑)。しかも単にクラブを応援するだけでなく、「もっとJリーグを盛り上げたい!」という志の高い人たちもけっこういて、悩んでいたのが時間の無駄だったなって思いましたね。

──なるほど(笑)。奈美さんとありかさんは?

奈美(松) 私は長野の出身ということで松本山雅を応援していますが、もともとは米倉(恒貴)選手のファンでジェフ(千葉)とガンバ(大阪)を応援していたんです。選手って、いろんなクラブに移籍するじゃないですか。自分が応援していた選手の「その後」について、Jユニ女子会で知り合った人たちといろいろ情報を共有できるので、ありがたいですね。

ありか(名) 私はSNSで友だちが勧めてくれたのがきっかけでした。今までは、グランパス以外で日本代表を応援する人たちと交流することはあったんですけれど、これほどガチでJクラブを応援する女性たちがいることに、ちょっとびっくりましたし、「私だけじゃないんだ」って嬉しく思いましたね。

──というわけで、仲間がどんどん集まっていったわけですが、鹿島の弥生さんは、ここ2年のJユニ女子会の変化をどう見ていますか?

弥生(鹿) 私自身、それまで女子サポの友人というのがほぼいなかったし、鹿島のことしか目に入っていなかったので対戦相手のことは「敵」とか見ていなかったんです(笑)。ですから、いろんなサポの人と交流して選手やチームの話ができるのはとても新鮮でしたし、他のチームのことにも興味を持つようにもなりました。

──ちなみJユニ女子会で最もファンが多いのは、どのクラブなんでしょうか?

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