宇都宮徹壱ウェブマガジン

南葛にかつての今治の「匂い」を感じた理由
 社会人の大会でも大切なリスペクトと多様性

 本題に入る前に、今週金曜日から始まる地域CL1次ラウンドに関してのお知らせから。今年の地域CLはWM初の試みとして、「試合当日にフォトギャラリーでアップ」を目指すことにした。つまり今週の金・土・日の3日間、いずれも19時アップ目標で、当日の函館会場での試合の模様をお届けする(ちなみに函館のAグループは、FC刈谷、北海道十勝スカイアース、ブランデュー弘前FC、高知ユナイテッドSC)。おそらく函館会場に関しては、どのメディアよりも早く、写真付きの情報を発信することになる。なお木曜日に関しては、短信のみの更新となる予定なので、ご了承いただければ幸いである。

 さて日記も書いたとおり、この日曜日は取材現場には行けなかったものの、2つの試合に注目していた。すなわち関東社会人サッカー大会(以下、関社)の南葛SC対東邦チタニウム、そしてJFLのFC今治対東京武蔵野シティFCである。南葛については、関東2部に昇格する上で絶対に落とせない一戦。今治については、J3昇格の条件である年間順位4位を確保するために、こちらも負けられない。トーナメントとリーグ戦の違いこそあれ、どちらも個人的に関わりの深いクラブゆえに、仕事をしながらTwitterでスコアをチェックしていた。結果は、南葛が0-1で敗れ、そして今治は3-0で勝利している。

 これで南葛は、来季も都1部で活動することが決定。一方の今治は、J3昇格に向けて大きく前進することとなった。明暗を分けた両者だが、どちらも私にとっては「意外な結果」ではなかった。とりわけ南葛については、与野蹴魂会との1回戦を現地で見ていて「東チタ相手だと厳しいかも」というのが率直な印象であった。それとは別に、今回の関社における南葛の格段の存在感と残念な結果については、いろいろ考えさせられるきっかけとなったのも事実。大会はこれからがクライマックスだが、今回はそのことについて記すことにしたい。

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