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【無料公開】森保監督「もう少し展開に余裕があれば大迫を代えていた」  アジアカップ トルクメニスタン戦会見(2019年1月9日@アブダビ)

<登壇者>

日本代表 森保一監督

森保 大会の初戦は難しくなると思っていましたし、厳しい戦いになるということはチームで共有して、今日のトルクメニスタン戦に臨みました。「予想(通り)」と言っていいかわからないですが、初戦特有の難しい試合になったと思います。まずは勝ったことが、今日の試合で良かったことだと思います。

 われわれをここUAEで応援してくださったサポーターの皆さん、そしてメディアを通して日本で応援してくださった皆さんに、勝利をお届けすることができてよかったです。しかしながら、内容的には攻守ともにすべて(のレベル)を上げていかないといけない。そこのところを、次の試合への課題としていきたいと思います。

──前半の入りから苦労していたが、ハーフタイムでどのように声を選手たちにかけて、どのような修正を図ったのか。

森保 まずはもう一度、前半を振り返って基本的なところ。切り替えの部分だったり、球際のバトルのところだったり、予測するところなどベースの部分を確認しました。あとは、相手がブロックを作って(ディフェンスラインを)引いて試合をする中、さらにわれわれは先制点を献上して難しい状況になったということで、背後への動き出しをもう少し入れていこうということをハーフタイムに選手に伝えました。

──前半、思っていた以上に動きが良くなかったのは、どこに原因があったと思うか?

森保 まずはコンディションの部分で、やるべきことが(もっと)あったのではないかという反省は、もう一度スタッフとして、監督としてやっていきたいと思います。暑さの部分では、一度(午後)4時から公式練習して、3時ではないですが熱い試合になることでの準備はできていたと思います。

 実際にコンディションのところで、国内組と海外組、合流がいつなのかという部分で個々に対応していったところで、最終的にコンディションを合わせるところに難しさがあったと思います。そこはある程度、覚悟していたところではあるのですが、選手たちが最後に勝利を掴み取ってくれたところは今日の良かったこととして、コンディションについては全体で詰めていきたいと思います。

──南野を最初に交代した理由と、大迫を最後まで引っ張った理由は?

森保 南野のところの交代は、さらに前線でタメを作ってもらったり、前線の攻撃の活性化だったり、あるいは勝っている状況の中、守備の部分で貢献してもらおうということで北川を入れました。

 大迫を引っ張った理由……。まず代えないといけない理由はないと思いますし、コンディションの部分で別メニューの調整をしていて、もう少し(試合の)展開に余裕があれば代えていたと思います。

──低いブロックを崩す方法として、スクエアのロングボールを多用していたが、それが後半になってボディブローのように効いていたのか。また、ほかに崩す方法について、どう考えていたのか?

森保 前半のわれわれは、相手の守備の固さに苦しめられたところがありました。前半はボールを奪えなくても、ボールを動かせたことが相手にボディブローのように効いていたと思います。後半は人もボールも、よりダイナミックな動きを入れることで、相手がより難しい守備をしなければならなくなって、われわれが3得点を奪えるところにつながったと思っています。縦パスからのコンビネーションで、もう少し得点になるところも織り交ぜることで、今後いろんな形で相手にとって危険な攻撃ができるようにしていきたいと思います。

<この稿、了>

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