『サッカーがすごく楽しい』細貝萌がタイでプレーして気づいたこととは(J論)

宇都宮徹壱ウェブマガジン

ツンさんが唱える「ちょんまげイズム」とは何か? 震災から8年、持続可能な支援を考える<1/2>

 今年も「3.11」が近づいてきた。2011年3月11日の東日本大震災から8年。当WMでは毎年、この日を風化させないためのコンテンツを用意している。今回は皆さんお馴染み、ちょんまげ隊長ツンさんにお話を伺うことにした。「え、またツンさん?」と思われるかもしれない。実のところメルマガ時代の11年以降、ツンさんにはたびたびインタビューを行っている(ちなみに最初に彼に取材したメディアは間違いなくウチである)。

 ちょんまげに甲冑姿のツンさんは、日本代表のゴール裏と被災地において、今ではすっかり違和感なく溶け込んでいる。特に若いサポーターやボランティアスタッフは、「ツンさんがいて当たり前」くらいに思っているのではないだろうか。とはいえ、何事にも「始まり」というものがある。ツンさんがなぜ、ちょんまげスタイルで被災地支援を始めたのか、ご存じない人たちに向けてそろそろ発信してもらう必要性を感じていた。

 そしてもうひとつ、彼に語ってほしかったのが「継続性の源」について。震災から8年も経てば、好むと好まざるとにかかわらず、記憶の風化が進むのが自然である。ところがツンさんは、今でも継続的な支援活動を続けている。しかも活動の範囲は東北にとどまらず、相次ぐ大地震で被災した熊本や北海道、昨年の西日本豪雨に見舞われた愛媛や広島、さらにはエチオピアやチベットといった海外へと広がっている。

 当人いわく「権力も金も知名度もないただのオッサン」が、なぜ多くの人々を巻き込みながら、持続可能な支援活動を展開することができたのか。今回のインタビューでは、そこの部分をしっかり掘り下げてみた。そして最後には、活動の後継者やご自身の進退についても語ってもらっている。ツンさんの驚異的なパワーに驚嘆しつつ、被災地への変わらぬ思いを感じ取っていただければ幸いである。(取材日:2019年2月26日@東京)

<目次>

*3月8日に『トモにロシアへ』報告会を開催

*ロシアのあとにチェルノブイリを訪れた理由

*アジアカップが終わったらベガルタカップ

*「ボランティアの壁」を乗り越えた瞬間

*「ちょんまげ姿は不謹慎」という意見に対して

*ツンさんがちょんまげ隊長を引退する日

■3月8日に『トモにロシアへ』報告会を開催

──いつもスタジアムやサッカー関連のイベントでお会いしているツンさんに、こうしてあらためてインタビューするのも奇妙な感じですが(笑)、今日はよろしくお願いします。

ツン こちらこそ、宇都宮さんにお話を聞いてもらえるということで、身が引き締まる思いです(笑)。宇都宮さんには、僕が復興支援活動を始めた頃からメルマガで取り上げていただいて、JFA復興支援特命コーチだった加藤久さんとの対談もセッティングしていただきましたよね。その後も「トモにブラジル」だったり、映画『MARCH』だったり、節目ごとに取材していただいて本当にありがたいです。これだけ継続的な活動をしているちょんまげ隊ですが、実は活動記録がほとんどアーカイブされていないんですよね。

──逆にWMのアーカイブを遡ると、けっこうツンさんが出てきますから(苦笑)。本題に入る前に、3月8日にJFAハウスで行われるイベントの宣伝をしておきましょうか。時期的に震災関連のものだと思いますが。

ツン はい、昨年ロシアで行われたワールドカップに、南相馬市の3人の中学生を連れて行った「トモロシ(トモにロシア)」の発表会を開催します。題して『サッカーのチカラvol.8 トモにロシアへ報告会』。あれから9カ月が経ちましたが、「トモロシ」の活動にご賛同・ご支援いただいた皆さまに向けて、きちんと報告する機会を設けなければなりません。そのために子供たち3人も、学校を早退して東京に来てくれます。もちろん、映画『MARCH』の上映会もやります!

──場所はJFAハウスのサッカーミュージアム。時間は18時30分開場で、19時から映画『MARCH』の上映会、19時45分から「トモロシ」報告会ですよね。私もぜひ伺いたいと思いますが、お客さんの集まり具合はいかがでしょうか?

ツン 定員の8割くらいですが、絶対に満員御礼にしたいです。まもなく震災から8年ということで、サッカーミュージアムを会場に提供していただいていますからね。原発事故の被災地である「福島の今」をあぶり出すという意味でも、非常に意義のあるイベントだと確信していますので、ぜひとも会場に来ていただければと思います。ゲストも豪華です!

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