「東京からJクラブ」にリアリティはあるか? TOKYO CITY F.C.の会見に出席して思ったこと
先週の火曜日、東京・原宿にて「『渋谷からJリーグを目指す新世代型フットボールクラブ』構想発表会」なる会見に出席した。主催したのはTOKYO CITY F.C.(以下、TCF)という東京都2部からJリーグ入りを目指すクラブ。JFL以下のクラブを取材することが多い私だが、さすがに都府県リーグとなると、よほどのトピックスがない限りスルーするようにしている。理由は「週末は2日しかない」から。J1から地域リーグまでの5つのカテゴリーに加え、さらにその下となるとさすがに身ひとつでフォローしきれない。
それでもTCFの会見に参加したのは、知り合いがこのクラブに関わっていること、名古屋グランパスやヴァンフォーレ甲府などで活躍した阿部翔平が加入したことに加え、「都リーグからJリーグを目指す」という彼らの野望にどれだけのリアリティが感じられるのかについても確認しておきたかった。これまで「●●からJリーグを目指す」というクラブが立ち上がるのを何度も見てきたし、地域決勝やJFLの壁を突破してJクラブとなる瞬間にもたびたび立ち会ってきた。ただし、これが「東京から」となると事情はかなり変わってくる。
その点に言及する前に、TFCの会見で感じたことを記す。私がまず感心したのが、クラブのコンセプトが極めて明確であることだ。フロントスタッフが着用する、おそろいの濃紺のブレザーの左胸には、スクランブル交差点をイメージしたシャープなエンブレム。「渋谷生まれのソーシャルフットボールクラブ」というコンセプトが、ストレートにデザインされている。代表の山内一樹さん(写真右)は、幼少期から渋谷で育ち、青山学院大学で学び、サイバーエージェントでの勤務経験もある、まさに「渋谷っ子」。現在は「SNS活用を中心としたデジタルマーケティング施策の推進に従事」しているそうだ。
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