受賞作の多様さに感じた「日本らしさ」 第6回「サッカー本大賞2019」雑感
神戸での日本代表戦の翌日、帰京してすぐに「サッカー本大賞2019」の授賞式に出席するため、神保町の日本出版クラブに向かった。『フットボール批評』の版元であるカンゼン主催のサッカー本大賞も、今回で第6回。私も2年前に『サッカーおくのほそ道 Jリーグを目指すクラブ 目指さないクラブ』で大賞をいただいているが、以降は受賞者でも選考委員でもないのに、毎回出席させていただいている。
この晴れの舞台に毎年顔を出すのは、もちろん先輩風を吹かせたいからではない(笑)。理由は大きく3つ。まず、普段なかなか会えない地方や海外在住の皆さんと旧交を温めること。次に、サッカー本界隈のトレンドを確認すること。そして、次回作へのモチベーションを高めること。幸い3つの目標すべてを満たすことができたので、神戸から駆けつけて本当に良かったと思っている。今回は受賞会場で個人的に感じたことを記すことにしたい。
あらためて、3賞の受賞作を紹介しておこう。読者賞は、ひぐらしひなつさんの『監督の異常な愛情 または私は如何にして心配するのをやめてこの稼業を・愛する・ようになったか』。翻訳サッカー本大賞は、田邊雅之さんが翻訳したジェームズ・モンタギュー著『億万長者サッカークラブ サッカー界を支配する狂気のマネーゲーム』。そして大賞は2作品。津村記久子さんの『ディス・イズ・ザ・デイ』、中村武彦さんの『MLSから学ぶスポーツマネジメント 躍進するアメリカサッカーを読み解く』である。
(残り 1820文字/全文: 2437文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ