Jサポフリーペーパー文化。君は『アディショナルタイムズ』を読んだか?(J論)

宇都宮徹壱ウェブマガジン

奈良クラブに見る「令和的」な佇まい 「平成的」なFC今治との興味深い対比

 先週末、皆さんはどちらのスタジアムで「平成最後のサッカー観戦」を楽しんだのであろうか? 私はGWの前半をカミさんとの関西旅行に充てていたが、もちろん現地でのサッカー観戦は欠かせない。土曜日はヤンマースタジアム長居でセレッソ大阪対大分トリニータを、日曜日はならでんフィールドで奈良クラブ対ヴェルスパ大分を、いずれもチケットで観戦。結果は、どちらもスコアレスドローであった。もちろんゴールシーンを期待していたけれど、どちらもひとつの時代を締めくくるにふさわしい試合だったのかもしれない。

 少なくとも、初めて見た奈良のホームゲームは、私にとって非常に示唆に富んだ試合となった。奈良については2011年の地域決勝で出会って以来、折に触れて取材しており、昨年末にも中川政七社長にインタビューさせていただいている(参照)。そして、中川社長が掲げるクラブの未来像に強く興味を惹かれた私は、その答え合わせをするべく「来年は奈良のホームゲームを観戦するぞ!」と固く心に誓った。

 自他ともに認めるサッカーファンであり、中川政七商店のトップとして経営とブランディングに辣腕を奮ってきた中川社長。そんな彼がなぜ、まったく未経験のクラブ社長を引き受けることになったのか? その経緯と思いについては、ここで繰り返すことはしない。本稿で触れるのは、中川新体制による奈良のホームゲームから「何が見えたか」ということである。先に結論を述べておくと、このクラブのありようが極めて「令和的」に感じられた、ということだ。では、私が考える「令和的」なクラブ(あるいは「平成的」なクラブ)とは何か? 改元のこのタイミングで、皆さんと共有しておきたいと思う。

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