宇都宮徹壱ウェブマガジン

平成と令和の旅、過去と未来の旅 WMフォトギャラリー<京都、大阪篇>

 奈良から京都に移動して2日目の4月30日は「平成最後の日」となった。朝から小雨が降る中、地下鉄に乗って四条河原町へ。観光名所が市内あちこちに点在している京都だが、今回はカミさんの希望で高台寺と建仁寺を訪れることにする。

 最初に訪れた高台寺は、豊臣秀吉と正妻の北政所を祀る霊廟として知られる。苔むした山道を登り、重要文化財となっている「傘亭」という茶室を見学。茶道の深遠さの一端を実感しつつ、最後にお茶を点てていただく至福のひととき。

 続いて訪れた建仁寺は、俵屋宗達の風神雷神図、海北友松の龍の襖絵があることで有名。ただしそれらは、いずれもキャノンの高精細画像によるレプリカである。かなり忠実に再現されていて、しかも撮影は自由なので、あちこちからシャッター音が聞こえてくる。

 建仁寺には襖絵のレプリカだけでなく、美しい庭園を愉しむことができる。それらを背景に、着物姿の若者たちがあちこちで自撮りしていた。どうもここは「インスタ映えするお寺」として有名らしい。あるいは寺の方も、それを売り物にしているとか?

 四条河原町に戻ってから、汁物専門店『志る幸(しるこう)』へ。ここは予約ができないので、待合室で15分ほど待ってから2500円のお弁当をいただく。店内は歌舞伎座の客席のようなしつらえになっていて、日常の中の非日常を味合うことができた。

 昼食後、お茶道具屋をはしごするカミさんといったん別れて、バスで二条まで移動。そこからJR嵯峨野線に乗って亀岡駅を目指す。来年オープン予定の京都サンガF.C.の新スタジアムの進捗状況を確認しておきたかったからだ。およそ20分の乗車で目的地に到着。

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