【サッカーパック人気5位】 まさかのアクシデントもチームは乗り越えることしか考えない。「勝てていま…

宇都宮徹壱ウェブマガジン

もしも「川崎の事件」の加害者が等々力に行っていたら Jリーグを「孤立のセーフティーネット」と考える理由

 ヨーロッパのシーズンが終わると、日本代表関連の大会が目白押し。ポーランドで行われているU-20ワールドカップに加えて、フランスではトゥーロン国際大会と女子ワールドカップが相次いで開幕し、14日からは(日本も招待されている)コパ・アメリカがブラジルで開催される。自分が取材するコパも含めて、言及すべきテーマはいくらでもあるわけだが、今週はどうしても「あの事件」について触れないわけにはいかない。先月28日に発生した、川崎市での20人殺傷事件である。

 この1週間、ずっと事件のことが頭から離れない。事件の残虐性や不条理さ、そして現場の登戸駅付近に馴染みがあったことも、確かに大きな要因ではあった。だがそれ以上に衝撃的だったのが、犯行後に自害した加害者の浮世離れぶりである。51という年齢でありながら、中学時代の写真しか出てこなかったこと。しかも家宅捜査の結果、当人のPCや携帯電話は見つからなかったという。もしかすると、あの男は平成の時代をすっ飛ばして、昭和から令和にやって来たのではないか──。そんなSFめいた妄想さえ禁じ得なくなる。 

 すでに各方面の識者が、この事件についてさまざまな意見を開陳している。ところが、スポーツ方面からの意見や提言を見かけないのは、なぜなのか? SNS上でのつぶやきではなく、きちんとした文章で書かれたものは、事件発生から1週間が過ぎた今も残念ながら目にしていない。現代におけるスポーツは、ビジネスや政策と結び付きながら、より社会性を帯びていることは周知のとおり。ならばということで、フットボールの世界で仕事をする立場から、事件についての論考を試みることにしたい。

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