宇都宮徹壱ウェブマガジン

写真で振り返るFC今治の5年間 WMフォトギャラリー<四国L篇>

 今週はFC今治のJ3昇格を記念して、岡田武史会長就任以降のクラブの5シーズンをフォトギャラリーで振り返ることにしたい。私が取材で今治に通うようになったのは2015年から。初めて駅前のホテルに投宿した時、20時で周囲が真っ暗になってしまうことに驚愕したものである。「こんな寂しい街にJクラブを作るなんて、岡田さんは本気なのだろうか」とさえ思ったものだ。

 今回、あらためて過去の写真を掘り返して感じるのは「ストレートでJに行かなくて良かったな」ということである。今治は四国リーグで2年、JFLで3年の足踏みを強いられた。昇格の夢が絶たれるたびに、岡田会長も経営的な危機を感じていたことだろう。しかしながら結果として、そうした挫折があったからこそ、やがて市民はクラブと寄り添うようになっていったように感じられてならない。

 今回のフォトギャラリーでは、15年から16年の四国リーグ篇、そして17年から19年までのJFL篇の2回に分けてお届けする。懐かしい試合、懐かしい場所、そして懐かしい選手たち。とりわけ今治ファンの人たちにとって、さまざまな思い出が蘇る構成を心がけた。最後までお楽しみいただければ幸いである。

【2015年】四国リーグ:1位 地域決勝:1次リーグ敗退

 リスタートしたFC今治の最初のホームゲームは、2015年の四国リーグ第2節、多度津FC戦である。会場となった今治市桜井海浜ふれあい広場サッカー場には、2000人もの観客が詰めかけた。試合は80で今治が圧勝。(15年4月12日@今治)

 桜井でのホームゲームでは、常に2000人の観客を集めていた今治。しかし、積極的に声を出して応援するサポーターは少数派で、多くの観客は単なる「お客さん」でしかなかった。写真は、llamas高知FC戦でのサポーター。(15年5月24日@今治)

 今治取材の1年目は、全社の四国予選にも取材に行った。真夏の太陽が照り突く中、屋根のない高知市春野球技場でカメラを構えていたら、岡田会長に「好きですねえ(笑)」と声をかけられた。(15年7月26日@高知)

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