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宇都宮徹壱ウェブマガジン

コロナ死者が2000人を超えたイタリアで起こっていること ミラノ近郊在住 ホンマヨシカさんが語る「カルチョの国の現状」

 田嶋幸三JFA会長の新型コロナウイルス感染の報を知ったのは、急きょ中止になったJリーグの会見取材から戻る途中のことであった。定刻から30分が経過しても会見が始まらず、その後「JFAハウス内で感染の疑いがある人が出たらしい」として、会見はウェブ上で行われることが決定。その時点でも尋常ならざる空気を察したが、まさかJFAのトップに陽性反応が出ていたとは想像できなかった。

 先週の日記にも書いたが、先週の木曜日にJFAハウスでの取材を終え、御茶ノ水駅に向かう途中で私は田嶋会長とすれ違っている。その時の表情を思い出すと、何とも居たたまれない気分になってしまう。2年前の代表監督人事の件については、今でも思うところがあるが、まずは一日も早い回復を心からお祈りしたい。

 そんなわけで今週のコラムも、新型コロナウイルスの感染拡大について触れなければなるまい。北京在住の同業者、応虹霞さんへのインタビュー記事を当WMに掲載したのは2月12日のこと。それからちょうど1カ月後の3月12日にWHOがパンデミックを認め、その中心は中国から完全にヨーロッパへと移っていった。特に状況が深刻なのが、北部を中心とするイタリアで、本稿を書いている3月17日の時点で死者が2000人を突破している。

 イタリアのミラノ近郊には、20年近く交友関係のあるホンマヨシカさんが暮らしている。1974年に現地の美術学校に留学して以来、実に46年にわたるイタリア暮らし。週末のスタジアム観戦は昔から欠かさず、あのジョバンニ・トラパットーニやファビオ・カペッロの現役時代を見ているらしい。これだけ長く、セリエAを現地観戦している日本人は、おそらくホンマさんをおいて他にいないだろう。

 ホンマさんは2007年に『CALCIO! CALCIO! CALCIO! ホンマヨシカのセリエA観戦記』というエッセイ&イラスト集を発表し、私も僭越ながらあとがきを書かせていただいた。最後にミラノでお会いしたのは6年前。本田圭佑がACミランの10番だった頃の話で、この時にはインタビューもお願いしている。今回はホンマさんに、感染拡大が現地の生活やスポーツ界に及ぼす影響について、最新情報を語っていただいた。(取材日:2020年3月17日)

──まずは現在のミラノの様子と、ホンマさんの生活について教えてください。

ホンマ 現在、ミラノ市内から10キロほど離れた郊外に住んでいます。自宅からミラノ市内へは仕事、もしくは不要不急(その場合でも理由を書いた証明書が必要)を除き、移動を禁止されていますので、この4日間はミラノへは行っていません。数時間前にミラノの知り合いに電話をしましたが、皆外出を控えて自宅にこもっているので、街中が死んだように静まり返っているそうです。

──生活する上で、特に困っていることはありますか?

ホンマ 僕はひとり暮らしですので、特に不自由を感じることもないですが、ひとつ挙げるとすると買い物の時ですね。スーパーなどの小売店でも入場制限をかけていて、行列の間隔は最低1メートル保たなければならない。当然、長蛇の列ができていますし、入店するのにも結構時間がかかります。今回の騒動が始まった頃は、食料品などの買い占めでスーパーの棚が空になっている光景が見られましたが、今は品不足が解消されています。ただしマスクについては、薬局が仕入れてもすぐ売り切れるので、なかなか購入できませんね。

──WHOは「今はヨーロッパがパンデミック」とコメントしています。なぜイタリアの、しかも北部で、これほど感染が拡大したのでしょうか。

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