入場者の上限5000人とGoToキャンペーン Jリーグはどこまで政府判断に寄り添うべきか?
Jリーグが再開されて2週間。7月10日に開催されたJ2第4節、ファジアーノ岡山vsギラヴァンツ北九州から、上限5000人もしくは収容人数50%以下の観客入場が認められることとなった。おりしも東京都では、前日の9日に初めて新型コロナの感染者が200人の大台を超え、その状況が4日間続いた。Jリーグとしてもギリギリの選択だったと思われるが、まずは大過なく3日間で29試合が開催できたことを喜びたい。
さて、リモートマッチ開催からの2週間、個人的に2つの「新語」が気になって仕方がなかった。まずは「有観客」。無観客の反語として突如生まれたわけだが、なんだか普通の寿司を「無回転寿司」と呼ぶようで、違和感を禁じ得ない。無の反対は何でも有にしてよいなら、「有免許運転」とか「有条件降伏」とか「有伴奏ソナタ」という言葉もOKということになる。本来、言葉にセンシティブであるべきメディアが、安易に「有観客」という言葉を連発することには、どうにも度し難いものを覚えてしまうのである。
もうひとつ、気になっていたのが「自粛警察」。こちらについては純粋に「新語」とは言い難いが、少なくともサッカー界隈ではリモートマッチ以降に定着したものである。無観客なのにスタジアムに駆けつけたり、スポーツバーに集まって密状態で応援したり、アウェー観戦に行く気満々だったり。そうした事案が発覚するたびに、SNS上では「自粛警察」が現れて違反者をことごとく糾弾していく。とりわけ7月10日以降、この「有観客」と「自粛警察」という微妙な2つの新語がセットで語られるようになり、いささか辟易していた。
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