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FC東京フィジカルコーチがリハビリをサポート 「オセアニアのサムライ」松本光平の最新情報

 晴れていたと思ったら、突然の土砂降り。都内が不安定な天気に見舞われた月曜日、久しぶりにトレーニングの現場に取材に訪れた。といってもチームではなく、個人のトレーニング、しかもリハビリである。

 当WMではお馴染み「オセアニアのサムライ」松本光平が、いよいよボールを使ったトレーニングを開始したということで、その様子を見せていただくこととなった。一時は失明の危機にありながら、難しい手術でかろうじて左目の光を確保した松本。最後に会った7月17日には、白杖で自由に歩けるようになっている段階であった。

 インタビューした際には「よく『頑張っているね』と言われますけど、手術のあとはずっと寝ているだけですから、頑張ってない。むしろ怠けていると思っています」と語っていた松本。そして「本当に大変なのは、本格的なリハビリを始めた時だと思っています」とも。とはいえ、すっかり落ちた筋力を取り戻すのも大変だろうし、右目がまったく見えない状況では直線に走るのも一苦労。今はニュージーランドの所属クラブから離れており、専属のスタッフがいるわけでもない。

 そこに、心強い協力者が登場する。FC東京の吉道公一朗フィジカルコーチだ。なぜ、FC東京に縁もゆかりもない松本が、吉道コーチの指導を受けることができたのか? ふたりのキャリアを遡ると、ガンバ大阪ユースに行き着く。松本が所属していた2005年から07年、ちょうど吉道さんもガンバユースでトレーナーを担当していた。吉道さんはその後、トップチームのフィジカルコーチとなり、14年にはガンバの3冠を陰から支えた。そして18年からは、長谷川健太監督と共にFC東京の所属となったのである。

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