宇都宮徹壱ウェブマガジン

宇都宮徹壱ウェブマガジン「ただ今準備中!」9月後半戦!(編集部・森衿子)

 この週末は、大坂なおみの全米オープン2年ぶり2度目の優勝が大きく報道されました。過去25年間、第1セットを落として優勝した女子選手はおらず、また、アジア選手としても史上最多3度目となる4大大会(グランドスラム)シングルス優勝となった快挙です。大坂は全米オープン7試合全てに、ブラック・ライブズ・マター運動(BLM)と呼応しての人種差別への抗議で、犠牲者の名前がひとりひとり書かれたマスクを着用していました。大会公式Twitterも大坂の意図を汲み、マスクを毎回紹介するなど、世界的な話題ともなりました。

 先日、8月29日のマイケル・ジャクソンの誕生日に公開となった、2020年版にアップデートされたMV They Don’t Care About Us (2020)』には、世界や日本でのBLMの様子がフィーチャーされています。しかし、このような大坂なおみやマイケル・ジャクソンの動きにも関わらず、日本でのBLMに対する理解と関心は、報道も企業もいささか表面的で認識不足が否めない点が繰り返し指摘されているのが現実です。コロナ禍においてのスポーツや興行の社会的意義と責任、発信力の重要性をいま一度再認識し、よりよく行使する。世界の頂点に立つ日本人アスリート・大坂なおみからのメッセージは、サッカーに関わる私たちにも強く響いています。

 そして、先週は日本サッカー界にも大きな動きがありました。政府のイベント参加人数制限の緩和案が概ね了承され、Jリーグも19日以降は会場の収容人数の50%を上限とし、5000人の人数制限を撤廃することとなりました。また、日本代表は10月9日にカメルーンと、13日にコートジボワールと親善試合を行うことが決定。いずれもオランダでの開催で、招集メンバーは海外組で構成されることが予想されます。日本代表は11月のインターナショナルマッチデーも活動予定とのことで、秋は代表戦にも注目していきましょう!

 それでは9月後半のWMの予告です。9月の第3週と第4週は、2週にわたって水戸ホーリーホック特集。水戸といえば先月、Yahoo!個人ニュースにてこの記事を発表しました。実は原稿に反映されなかった、とっておきのエピソードが盛りだくさん。そこで第3週は現社長の小島耕さん、そして第4週は前社長の沼田邦郎さん、それぞれのインタビューをお届けします。

 最近は小島新社長のメディア露出が、かなり増えてきた印象があります。とはいえ水戸の新時代の幕開けは、沼田前社長の12年間があってこそ。クラブを取り巻く状況は大きく変わっても、変わらずに受け継がれてきたものは間違いなくあります。そしてそれは、水戸以外のクラブをサポートしている皆さんにも、きっと響くものがあるはず。2週にわたる、水戸の新旧社長インタビュー、どうぞお楽しみに!

 そして今週は、いよいよ天皇杯が開幕。第100回記念大会は、Jクラブが準々決勝まで登場しない、異例の大会となります。逆に考えれば、JFL以下のクラブが脚光を浴びる大会。そこで宇都宮は、1回戦から今大会のコンプリートを目指すようです。今週と来週の取材カードはすでに決定。久々の地方取材にはりきっております。また、新著の準備も順調に進んでいるとのこと。こちらもどうぞお楽しみに!

 それでは9月後半のWMもどうぞよろしくお願いいたします。

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