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【無料公開】蹴球本序評『自分で作るスタグルメ・カレー編』ツバキハウス制作

 いろいろあった2020年シーズンのJリーグも今週末で閉幕。ファンやサポーターにとっては、コロナ禍の影響に怯えながらの観戦が続いたが、それでも無事にシーズンをコンプリートできることをまずは寿ぎたい。

 これで来週からは、試合会場でのスタジアムグルメともしばしのお別れ。一抹の寂しさを覚える方はぜひ、本書を片手に家庭でのスタグル再現を試みていただきたい。著者はジェフサポのshaker。さん。今回は【あとがき】から引用する。

 ご存知の通り世間はコロナ禍でコミケも今年は開催されず、即売会も中止になったり、もちろんJリーグも試合が一時期休止になったり、再開はしたものの普段どおりにアウェーに出向いてスタジアムグルメを食べまくって……という「取材」は当然全くできない状況の中で。

 それでも過去の取材メモや過去収録分の再録、2月のゼロックス杯でのスタグル大集合企画などでようやく1冊の本になったという感じです。

 本書のラインナップは右のとおり。太陽王カリー(柏)、千葉風ナンとチキンカレー(千葉)、町田風角煮カレー(町田)、金沢王者カレー(金沢)、北九州焼きカリー(北九州)、ネクス盛り(岡山)、復刻版まさおくんカレー。最後のカレーに「?」と思った平成生まれの方は、ぜひこちらのCM動画をご覧いただきたい。

 Jリーグ開幕の熱狂の中から生まれた、永谷園のレトルトカレーを27年後の令和の時代に蘇らせるという野心作! こういう自由奔放な発想力と遊び心こそが、今のサッカーメディアに求められているのではないか──と、個人的に思ってしまった。なお、本書は書籍コードがない「同人誌」だが、こちらのサイトから600円で購入できる。

【引き続き読みたい度】☆☆☆☆★

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