宇都宮徹壱ウェブマガジン

シーズンオフに考える「2021年の目標」 今年も続くコロナ時代を走り抜けるために

 新しい年が明けて、天皇杯とルヴァンカップの決勝が相次いで行われ、緊急事態宣言下の高校選手権も無事に閉幕した。サッカーライターにとって、ようやく束の間のオフシーズンが訪れたわけだが、そろそろ「2021年の目標」について発表することにしたい。極めて個人的なことではあるので、Facebookでの書き込みで足りるのではと思われるかもしれない。とはいえ、当WMにも関わりのある話でもあるので、この場を借りて会員の皆さんと共有させていただくことにする。

 まずは、2020年の振り返りから。皆さんがそうであるように、私にとっても昨年はしんどい1年だった。3年ぶりとなる新著『フットボール風土記』を上梓することはできたものの、フリーランスになって初めて一度も海外取材には行けず、仕事も収入も激減した。災難といえば災難であったが、自分のこれからの仕事について考察する、よい機会になったのも事実。もしもコロナ禍がなかったら、目先の仕事に追い立てられるうちに、気がつけば還暦を迎えていたことだろう。

 海外取材には行けなかったが、その分、国内取材については精力的に続けることができた。緊急事態宣言が明けた7月以降、訪れた府県は以下のとおり。広島、愛媛、鳥取、岡山、大阪、茨城、福島、青森、山形、秋田、福井、石川、新潟、富山、愛知、三重、和歌山、滋賀、京都、高知、徳島、香川、島根、千葉、埼玉、熊本、佐賀、大分、福岡、山口、そして宮城に神奈川。半年で32府県を踏破。自分で書いていて、狂気を感じる。これほど動き回ったのは、天皇杯の取材もあったが、その多くは今年発売予定の写真集のためであった。

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