宇都宮徹壱ウェブマガジン

ジンベーニョにほっこりして、ぐしけんくん(仮)を想う 3年ぶりの沖縄で痛感したフットボール史のコントラスト

 沖縄取材から戻って、この原稿を書いている。最後に訪れたのは2018年の天皇杯取材だから、私にとっては3年ぶりの沖縄。ただし、あの時は試合後に1泊しただけなので、まったく沖縄気分を味わうことなく東京に戻ってきてしまった。いくらワールドカップ直前で忙しかったとはいえ、今にして思うと随分ともったいないことをしていた。コロナ禍で移動が難しい時代だからこそ、ひとつひとつの地方取材を豊かなものにしていきたい。

 そんな思いを胸に臨んだのが、今回の沖縄取材。それにしてもなぜ、沖縄だったのか。一番の目的は、今年6月の上梓を目標としている写真集「47都道府県のフットボールのある風景(仮題)」の撮影。以前に撮影したストックもあるのだが、オフ・ザ・ピッチの写真はどれも古い。47都道府県の最後を飾るのだから、ここは思い切って現地に行ってみようと考えた次第。幸い、コロナ禍の影響もほとんど受けることなく、ほぼイメージどおりにミッションを終了することができた。

 今回は久々の沖縄ということで、4泊5日という余裕のある日程を組んだ。その間にいくつかのインタビュー取材のアポイントを入れて、J2第2節のFC琉球vsレノファ山口のゲームも撮影。琉球のリーグ戦取材は10年ぶりで、2011年当時はJFL所属だった。そして当時のマスコットは、ジンベーニョではなく「ぐしけんくん(仮)」そう、今回の取材は「沖縄で初めて観るJリーグ」でもあったのである。

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