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自動ゲートシステムがもたらすスタジアム観戦のDXとは? 「PCR検査の情報も紐付けられる」SKIDATA社のサービス

 5月11日までとされていた緊急事態宣言が延期され、大阪や東京以外の道府県でも感染者数が「過去最多」を記録する中、TOKYO2020開催の是非をめぐる議論がこれまでになく熱を帯びている。この件に関する私の意見は、今年1月に掲載した2つのコラム(2021年1月4日というターニングポイント ルヴァン杯決勝から東京五輪への不透明な道筋「Jリーグを見習え!」とは言わないけれど あまりにも残念すぎる東京五輪の現状を憂う)から大きく変わっていない。とはいえ、ここでその主張を繰り返すことは、今は控えることにする。

 そのメイン会場となる国立競技場。今年に入ってからは、天皇杯決勝とルヴァンカップ決勝、そして女子日本代表対パナマ代表の試合が開催されている。現地観戦した方は入場の際、最先端技術を駆使した自動ゲートシステムが導入されていたのをご記憶だろうか。これは『Handshake.Logic 』という入退場管理システムで、国立競技場に設置されている144台の自動認証機を管理している。初めて稼働したのは、2019年12月のオープニングイベントで、5万人の観客入場をサポートしている。

「まだコロナでこんなことになるとは、誰も想像していなかった時のことでしたからね。年が明けた(2020年の)天皇杯決勝では、ヴィッセル神戸が新国立で優勝したじゃないですか。この年にはノエビアスタジアム神戸で、同じシステムが導入されることが決まっていたんですよ。『今年は東京五輪もあるし、忙しくなるぞ!』と思ったんですが……」

 そう語るのは、このシステムを開発したSKIDATA(スキーデータ)合同会社のセールスマネージャー、古野敬典さん。スキーデータの本社はオーストリアにあり、40年以上にわたりスキー場やレジャー施設、そして空港やスタジアムなどの入退場管理システムを提供している。導入事例は100カ国以上、1万件を超えており、サッカーではワールドカップやユーロといった国際大会での実績も豊富。ワールドカップ会場となった、ドイツのアリアンツ・アレナやロシアのスパルタク・スタジアムでも採用されている。

「発券データがサーバーに入ってきて、『この人は入れる/入れない』と選別するシステムを当社は提供しております。特徴的なのは、どのチケット会社で発券されていても、対応できるような連携ができていること。ノエスタでは、各入場口に自動認証機が1カ所最大で15台くらい並んでいます。主催者側にとっては入場ゲートのスタッフを削減できるし、お客様にとっては入場やギフトの受け取り、買い物をスマホひとつで済ませることができます。(主催者側と観客)双方にとって大きなメリットがあると考えております」

 こうした入場システムについては近年、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の観点だけでなく、コロナ対策という点においても注目されている。入場ゲートの自動システム化によって、来場者とスタッフの対面接触機会を減らし、それが感染リスクの低減にもつながるからだ。「コロナでこんなことになるとは」と古野さんは嘆くが、裏を返せば新たな需要が見込めるとも考えられよう。実際、このシステムにPCR検査のデータを紐付けることも可能で、すでにヨーロッパでは実証済みだという。

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