宇都宮徹壱ウェブマガジン

スペイン人のミラ前監督から元日本代表のヤス新監督へ 鈴鹿ポイントゲッターズの監督交代について社長に訊く

 東京五輪についての気になる(というより残念な)報道が続く今日このごろ。それらについては、いずれきちんと形にしようと思っているが、今週は久々にハーフウェイカテゴリーの気になる「事件」について取り上げることにしたい。今月5日、JFL所属の鈴鹿ポイントゲッターズは、ミラグロス・マルティネス(通称・ミラ)監督の退任を発表した。スペイン出身のミラ監督は、日本で初めて全国リーグを戦うチームを率いる女性監督であり、JFL所属の鈴鹿は一躍、全国メディアにも取り上げられる存在となった。

 個人的には、そのままJ3でも活躍してほしいと思っていたのだが、彼女の日本での挑戦は2年半で終わることとなった。気になるのは、その後の人事。しばらくは小澤司コーチ兼テクニカルディレクターが指揮を執っていたが、このほど元日本代表の三浦泰年氏がGM兼任で新監督に就任することが15日に発表された。三浦氏は56歳。2003年に現役引退後は、ヴィッセル神戸のGMを振り出しに、ギラヴァンツ北九州や東京ヴェルディなど、4つのJクラブで指揮を執った経験を持っている。

 キャリアそのものについては申し分ない。が、それでもいくつかの疑問が浮かんでくる。まず、ミラ前監督からヤス新監督への「継続性」をクラブはどう考えているのか。鈴鹿とも三重県とも接点がなさそうな三浦氏に、なぜクラブはオファーをして就任までこぎつけたのか。そして、GM兼任監督とした目的は何か。いろいろ興味は尽きない。そこで今回、サッカーメディアとしては(おそらく)初めて、クラブ社長の吉田雅一さんにオンラインで取材させていただいた。

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