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宇都宮徹壱ウェブマガジン

やせ我慢は2022年で終わりにしたい 宇都宮徹壱が新しい年に考えていること

 2022年が明けた。年頭に感じたことについては、こちらのコラムで書いたとおりだが、今週は「2022年の自分の仕事」について記していきたい。ただし、個人的な「今年の目標」を宣言するのではなく、もう少し皆さんと問題意識を共有できるテーマを提供できればと思う。その前に、まずは昨年の振り返りから。

 コロナ禍2年目の2021年は、多くの関係者の努力により、Jリーグは中断期間なく行われることとなった。もちろん時期や地域によっては、無観客やビジター席のチケット販売自粛が行われ、入場者数の上限は設定されたままであった。一方で観戦の規制は少しずつ緩和され、今年のJリーグは観客制限解除を目標に動いている。マスク着用や声を出しての応援禁止は、おそらく今年も継続されることだろう。それでも2020年の状況を考えれば、少しずつ「コロナ以前」に戻りつつあることが実感できた一年だった。

 われわれ取材者にとっても、昨年は現場での自由度がかなり緩和されることとなった。確かにミックスゾーンは解禁されていないし、フォトグラファーは指定された場所から自由に動くことはできない。が、フリーランスがまったく取材できなかった中断明けの状況を思えば、やはり希望の光が感じられたシーズンだったように思う。また「取材」という観点でいえば、リアルでの取材の場も格段に増えた。こちらの取材で、1年半ぶりに「生チェアマン」に再会できたときは、密やかな感動を覚えたものだ。

 昨年も海外取材は断念せざるを得なかったが、少なくとも国内に関していえば、われわれ「取材してナンボ」の人間には悪くない1年だったように思う。問題は、アウトプットの場が恐ろしく限られてしまった、ということ。紙メディアの退潮に続き、ネットメディアもコロナ禍を契機に恐ろしく保守的になったように感じる。ここでいう保守的とは、要するに「ニーズ」があって「数字が見込める」テーマが最優先されるという意味だ。

 もちろん、ニーズや数字は尊重されてしかるべきだと思うし、私もそれらをまったく度外視しているわけではない。しかしながら、そればかりが重視されすぎると、似たようなテーマや同じような話題ばかりが並ぶことになる(しかも写真はゲッティイメージズばかりだし)。本来ならば、もっと多様性のあるコンテンツを提供できるのが、サッカーの素晴らしさだと思っている。それが十分にできていないところに、私はいち読み手としても大いに不満を感じていた。

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