footballistaが若い書き手を輩出する理由 井筒陸也×河内一馬×浅野賀一<2/2>
<2/2>目次
*なぜ執筆期間に1年以上の差が生じたのか?
*PV至上主義のマネタイズの構造を変えたい
*ソル・メディアにとっての書籍化の判断基準
■なぜ執筆期間に1年以上の差が生じたのか?
──執筆時の苦労話について伺いたいと思います。井筒さんは先日、ハフコミウェビナーに登壇していただいた時に「本を書くのがこんなに大変だと思わなかった」と、実感を込めて語っていたのが印象的でした。具体的に、どういったところに大変さを感じていたのでしょうか?
井筒 それはもう、文字の量ですよね。脳内で管理できる文字数の量が、いつもの30倍以上になっている感じで、これは体力勝負の世界ですよ。いつもだったら3000字くらいで書いているのに、書籍だと10万字くらいのストラクチャーで考えなければならない。求められる強度が違うんですよね。書籍の経験がまったくないのに、ほとんど書き下ろしということで、丸腰で戦場に向かっていったような状況でした。
──河内さんはnoteで発表したものを書籍にまとめるアプローチでしたね?
河内 最初はnoteで書いたものでまとめようと思ったんですが、それだと膨大な量になってしまうので、結局は書き下ろすような形になりました。ブランディングの話なんかは、むしろnoteに書いたもののほうが分量はあります。
──執筆期間は、それぞれどれくらいだったのでしょうか?
河内 僕は1年かかりましたね。アルゼンチンから帰国してから書き始めたので、ちょうど1年くらいだったと思います。
井筒 僕はたぶん2~3年はかかったと思います。
──そんなに! ということは、井筒さんの企画が先にスタートして、たまたま同じタイミングで完成したと。
浅野 そうですね。いちおう補足しますと、河内さんの『競争闘争理論』は、執筆開始の時点から完成図が見えていたというか、面白いフレームワークであることを理解した上でオファーしています。あとは上手く肉付けしていければ、いい本になるという確信もありました。
──ところが井筒さんの場合は、そうではなかったと。先ほど「ふわっとしたオファーをしてしまった」とお話されていましたが。
浅野 そうなんです。完成図が見えない中、けっこう井筒さんに丸投げしていたみたいなところもあったので、結果として必要以上に苦労をかけることになってしまったと思います。執筆に時間がかかってしまったのは、編集者側の責任も大きかったですね。
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