不完全燃焼だった20カ国目の東ティモール、21カ国目の挑戦の地とは? その先に見据えるアジアの国で代表監督という夢【伊藤壇インタビュー<2/2>】
アジア20カ国でプレーした「アジアの渡り鳥」こと伊藤壇選手のインタビュー、第2回をお届けする。
<1/2>(無料記事)はこちら
<目次>
◎アジア挑戦を支援する新プロジェクト「ワイドPLUS」とは?
◎「21カ国目」への野心、アジアの国で代表監督の夢
◎タイ、ベトナム…予想を超えつつあるアジアの成長
アジア挑戦を支援する新プロジェクト「ワイドPLUS」とは?
──「チャレンジャス・アジア」の活動とリンクする形で「ワイドPLUS」というプロジェクトを始められたそうですね。どんなものか教えてもらえますか。
伊藤 札幌に本社を置く「大栄建設」にサポートしていただく形で、アジアでプロ選手になりたいという選手をサポートするプロジェクトです。プロ契約を目指す選手を「大栄建設」に正社員として雇用してもらい、プレーするチームが決まった際には休職扱いとして手当も支給される。オフシーズンや引退後には復職することも可能、というシステムを作りました。夢を追ってアジアでプロ選手になっても、当然ながらセカンドキャリアは何も保証されていませんから。海外でプレーしている時に住宅手当として支給される金額は、たとえばカンボジアリーグの平均的な日本人選手のサラリーくらいあるので選手にとっては本当にありがたい。選手だけでなく指導者を目指す人材も対象としていて、実際に今、モンゴルリーグでのプレー経験があって今はアジアの国で指導者になることを目指している山本真也さんなどがすでにこのプロジェクトで「大栄建設」に入社しています。
──興味深いプロジェクトですが、どういった形でスタートする運びとなったのですか?
伊藤 実は「大栄建設」の里圭介社長が、登別大谷高(現・大谷室蘭高)のサッカー部の同級生なんです。ただ、きっかけは偶然のもので、建設業界のパネルディスカッションに誰を呼ぼうかという話になった際にたまたま僕の名前が出たそうで。僕が出演した「クレイジージャーニー」(TBSテレビ)の番組を見た人がいて、札幌出身で面白い人がいるから呼んでほしいと。どうやったら連絡を取れるかという話になって、里社長は「壇ってあの壇だよな、ここで黙っているわけにはいかないな」という感じだったみたいです(笑)。それで連絡が来て、パネルディスカッションで「異業種の視点から建設業界をどう盛り上げられるか」といったお話をさせてもらったのがきっかけでした。
──そんな縁があったのですね。そこから「ワイドPLUS」のプロジェクトへとつながっていったと。
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