「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【無料記事】【レポート】栃木SC 雪が消えたピッチでボールを使ったトレーニングを開始

 

先週まで河内総合運動公園を敷き詰めていた雪もほぼなくなり、オフ明けの今日からはグラウンド全体でボールを使ったトレーニングが始まった。

 

ただ、内容はいたってシンプルなもので、基礎的なメニューを、丁寧に、徹底的に繰り返していくという印象。ボールの出し手、受け手、双方の呼吸がしっかりと合うまで、妥協することなく意識を突き詰めるようなパス交換を時間をかけてこなすなど、まだシーズンが始まったばかりというのもあるだろうが、まずは基礎から大事にしていこうとする意図がはっきりと覗えた。

 

そして、今日の午後の二部練習の最後の50分間では、2分の1コートサイズでのゲーム形式のトレーニングが行われた。選手たちは先週、雪の影響でピッチでボールが使えなかった鬱憤を晴らすかのようにキビキビとした動きを見せていた。選手たちそれぞれが入ったポジションも決してバラバラではなく、横山監督がそれぞれの選手たちに指定したポジションでしっかりとプレーさせ、各々の特徴をしっかりと見ているようだった。

そのなかで動きのキレの良さを見せていたのは、昨季まで2季連続でキャプテンを務めていた廣瀬浩二。球際での一瞬のスピードで競り勝ち、鋭い足の振りからゴールを決めるなどシーズンがスタートしたばかりとは思えないプレーぶりだった。

もう一人目にとまったのは、京都サンガから移籍加入した佐々木勇人。狭いエリアでプレッシャーがかかるなかでもまったく動じることなく、両足を巧み使った軽快なタッチで相手をいなすプレーの連続で、技術レベルの高さを伺わせた。

また、ゴール前で何度も動き直しを繰り返してボールをもらおうとしていた大石治寿(つぐとし)は、給水のインターバルの間にもチームメイトと徹底的にコミュニケーションを図り、自分の考え方やほしいボールの質などをしっかりと伝えようとしている姿が印象的だった。

 

トレーニング後にはベテラン、若手関係なく、選手たち全員でゴールを運んでこの日の練習は終了。鳥取から新加入した山本大稀は「若手、ベテラン問わず、すごく一体感のあるトレーニングができていると思います」と手応えを感じているようだった。なお、今週末の30日(土)、栃木SCは栃木SCユースと今季初となるトレーニングマッチを行う。

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