「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【レビュー】栃木SC J3第2節 AC長野パルセイロ戦 痛過ぎる今季初黒星。ここを押さえなきゃ話にならない! 改善が急務な4つのポイント。

2016明治安田生命J3リーグ第2節
2016年3月20日13時キックオフ 南長野運動公園総合球技場
入場者数 7,073人
天候 晴天
気温 8.3℃
湿度 57%
ピッチ 全面良芝、乾燥

AC長野パルセイロ 1-0 栃木SC
(前半1-0、後半0-0)
<スターティングメンバー>

◆栃木SC
GK 21 吉満大介
DF 18 坂田良太
DF 16 斉藤大介
DF 5 尾本敬
MF 6 古波津辰希
MF 30 本間勲
MF 17 山形辰徳
MF 25 山越享太郎
FW 41 佐々木勇人
FW 9 大石治寿
FW 11 ジャーン・モーゼル

控えメンバー
GK 1 竹重安希彦
MF 10 杉本真
MF 14 西谷和希
MF 2 西澤代志也
MF 20 山本大稀
FW 13 上形洋介
FW 8 廣瀬浩二

監督 横山雄次

 

 

今季二戦目にして痛恨の敗戦。J3優勝、1年でJ2に復帰するには、開幕節の鳥取戦、二節の長野戦で連勝して今季をスタートさせることが絶対目標だった。が、蓋を開けてみれば2節が終わって1敗1分、勝点はわずか1に留まっている。

 

次節まで2週間空く。キャプテンの廣瀬浩二は長野戦後に「何かを変えないといけない」と危機感を顕にしていた。今一度、現状の課題を整理して、一つひとつ改善していかなければ勝点を積み重ねるのが難しい状況にあるのは間違いない。

終わったことを嘆いていても仕方がない。ここで仕切り直して、改善すべきを改善し、時計の針を前へ進めたい。

2節長野戦スタメン。

2節長野戦スタメン。

 

まず、簡単なマッチレポートを。

長野戦は立ち上がり15分くらいまでは悪くなかった。13分、左サイドで山越享太郎と本間勲がワンツーで崩し、山越がクロスを上げたがミスでゴールラインを割った。15分、相手がディフェンスラインでボールを握っているとき、前線の大石がチェイシングをスタート。相手が右サイドの天野貴史にボールを入れた瞬間、左ウィングバックの山越が激しくプレス。ファウルにはなったが、チームが両サイドで主導権を握るために重要な守備の強度を示した。が、これが長く続かなかった。その後前半は防戦一方に。守備陣は堅く耐え忍んだが、42分に千石廉のFKを阪田章裕に決められて先制を許した。

折り返した後半は風上に立ったこと、相手が前半飛ばしていて「足が止まった」(長野・三浦文丈監督)ことなどが原因で盛り返したが、ロングボール主体の淡白な攻撃が多く、そのなかでチャンスも作ったがゴールを割れず、優勝争いのライバル長野に勝点3を献上してしまった。

 

2節長野戦を終えた時点で、チームが改善すべきポイントを以下に箇条書きにする。以下の4点を改善できればチームは前進すると考える。

 

1.自分たちがボールを持っているときの前線3枚の関係性、距離感が悪い。お互いに感じ合うプレーを。そのための人選、良い組み合わせを。

2.攻守の切り替え時の判断を速く、サポートも速く。

3.ブロックを築いたときの守備が緩い。ファースト、セカンド、サードディフェンスの激しさ、球際の厳しさがない。対面する相手に負けるな。サイドで主導権をとれ。攻撃から逆算した攻撃的守備を実行せよ。

4.監督はトレーニングでうまいからいいのではなく、試合で闘える選手を起用すべし。

 

  

1.自分たちがボールを持っているときの前線3枚の関係性、距離感が悪い。お互いに感じ合えるプレーを。

 

これは開幕節でも顕著だったが、長野戦を例にあげれば、栃木はディフェンスラインの斉藤大介がフリーでボールを持つ機会が圧倒的に多く、自ずとそこが攻撃の起点になるケースが多くなっていた。

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