「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【インタビュー】栃木SC ゴールが奪えるボランチにーー。古波津辰希、意識と肉体を改革中。

 

いかにボランチが攻撃参加できるか

 

――11試合戦ってきてJ3の対戦相手の印象は開幕前とは変わってきました?

「開幕前はJ3のチームを見たときにU23にオーバーエイジ枠があったり、富山のようなJ2経験チームもいたり、長野パルセイロなんかも大学時代から印象のあるチームで、開幕前から圧勝できるとは全然思っていなかったですけど、実際に戦いが始まって、自分の開幕戦は2節長野戦で、あのときはプロのスピードの違いをちょっと感じてしまって、このスピードに慣れていかないといけないんだなと思いました。そこから練習でも常に試合を想定してずっとやってきたんですけど、ただ、この11試合のなかでもともと大学で見せていたプレーが通用する部分もあるし、まだまだ練習しないと難しいところもたくさんあります。チームも開幕当初は守備がバラバラだったり、課題はたくさんあったんですけど、5月に入ってから監督からも話があって、5月の試合を負けないでいこう、とみんなで話し合うような雰囲気が出てきて、それが実際に負けなしという結果につながったんだと思います。ようやく上が見えてきて、上も下も混戦のなかで今は一試合でも落とせば抜かれるし、勝てば優勝争いできるという状況のなかで、一人ひとりがみんなのために、という雰囲気がいい方向に進むようになってきているので、まずはそれを今後も継続することが大事です。あとは攻撃で2点、3点と奪って勝つ試合がないので、そこを改善していくこと。練習でできないことは試合でも当然できないので、もっと練習から、守備も大事ですけど、もっと攻撃のバリエーションを増やしたり、そうなるためのことを一人ひとりが感じながらやっていけばいいと思います。一人ひとりが自分の考えを持っていると思うので、お互いが声に出して、伝えて、みんなで共有していければいいです。いい選手ばっかりなので、いい攻撃もできると思います。そのためのコミュニケーションが今後も必要になってくるのかなと思います」

――開幕した頃はなかなかそのコミュニケーションが物足りなくて、でも今はようやくそれが守備面でプラスに働いてきていて、うまく堅守、最後に身体を張るというところに繋がっていると。じゃあここからは、そのコミュニケーションによって攻撃に上積みしていく段階だと思うんですけど、古波津選手が考える、個人的にでもいいんですけど、攻撃のゴールを奪うことにはどういうイメージがありますか。

「ちょっと大学時代の話にはなりますけど、

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