「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【無料記事】【レポート】ヴェルフェたかはら那須 まさかの初戦敗退。リーグ戦制覇に望みを託す 全国社会人サッカー選手権大会(全社)関東予選

関東2部相手にまさかの初戦敗退

 

第52回全国社会人サッカー選手権大会(全社)関東予選は6月5、12、19の3日間、関東各地で開催された。関東サッカーリーグ(KSL)1部のヴェルフェたかはら那須は、初戦で同2部のエスペランサSCに2-3で敗れ、この大会で全社出場を決めることはできなかった。

 

格下相手の一戦でヴェルフェは、立ち上がりから相手の圧力に押し込まれる時間帯が続き、前半21分、25分に失点、2点を追って折り返した。早めの選手交代で試合を進めた後半、ヴェルフェは徐々に流れを引き寄せ、20分に左CKから途中出場のMF高秀賢史が頭で決め、その2分後にはFW森本恭介のシュートで同点とした。

動きで相手を上回り、その後も試合を優位に進めたヴェルフェ。しかし、追加点を奪えず試合が進んだ36分、自陣でパスカットされ、そのままゴールを決められてしまい痛恨の失点。必死の反撃も実らず、まさかの敗戦を喫した。

「入りがすべて」と振り返った堀田利明監督は、「相手の押し込みに耐えられず後手後手に回ってしまった。『相手は関東2部だから…』の対応になっていた」と険しい表情。リーグ戦の前期最終戦後には「全社出場を決めて後期を迎えたい」と話していたGK小林庸尚主将は「自分たちから行かなくてはいけないのに、ガツガツきた相手を怖がって(ボールを)受けないし、前に行くプレーが少なかった。もっと戦わなくては…」と予想していなかった結果に落胆した様子だった。

 

ただ、全社出場の可能性は消えたが、JFL昇格の道が全く閉ざされたわけではない。KSL1部を制することができれば、全国の各地域リーグの優勝チームなどが集う「全国地域リーグ決勝大会」への出場の道が残されている。小林主将は「目標は一つ。リーグ戦で優勝するのみ」と言い、26日に始まる後期に向けて気持ちを切り換えるように話した。

 

なお、ヴェルフェに勝利したエスペランサは、代表決定戦でさいたまSC(KSL1部)を下し、全社出場を決めた。

また、栃木県代表の宇都宮フットボールクラブは、ACアルマレッザ入間(埼玉県第1代表)との初戦をPK戦の末に制したものの、次戦でジョイフル本田FC(KSL1部)に0-3で敗れた。

(文・写真 永島一顕)

 

第52回全国社会人サッカー選手権大会(全社)関東予選の結果

2016zenkoku-kanto0619.pdf

 

 

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ