【インタビュー】栃木SC 天皇杯県予選準決勝の敵将、ヴェルフェたかはら那須・堀田利明監督に聞く、栃木SC戦術分析・2016シーズンレビュー<前編>
昨季の栃木SCは、守備はある程度構築できたが、しかし、攻撃の形が見えないまま終わったシーズンだった。最後の最後、J2・J3入れ替え戦第二戦では、それが如実に顕在化した。あの試合をみて、同じだ、と感じた。天皇杯県予選準決勝、ヴェルフェたかはら那須戦である。
相手に引かれてしまい、ボールを持たされると攻め手がない――。
対戦相手はわかっていたわけだった。
ならばその対戦相手に、昨季の栃木がどう映っていたのか、聞いてみたかった。ヴェルフェたかはら那須の堀田利明監督に、元栃木SC戦士としての叱咤激励、愛情のこもった栃木SC戦術分析をお願いした。
堀田氏の言及は、昨季の栃木SCが抱えた課題であるし、そっくりそのまま今季のチームがいかに克服できるかというポイントになる。同時に、今オフの補強動向から課題を克服できるかどうかを思案するのもまた面白い。2回に分けてお届けする。
ボランチから縦パスがあまり入らない
――堀田監督は、昨年の天皇杯準決勝を迎えるにあたって相当数のスカウティングをするのにグリスタに足を運んでました。栃木SCの強み、そして弱みをどう捉えて、あの試合に臨んだんですか?
「またすぐ天皇杯で対戦するかもしれないですけど(今年4月に対する可能性がある)、全然いいですよ(笑)」
――ありがとうございます。
「あの試合の前に6試合ぐらい栃木SCの試合を見たんです。栃木SCのほうが力のある相手や、栃木SCと同等ぐらいの力の相手との試合を見たんですけど、特に意識したのは、ヴェルフェとの力関係を考えて、栃木SCが主導権を握れるようなゲームをしているときの試合をよく分析しました」
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