「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【無料記事】【レポート】栃木SC 2017シーズン新体制発表記者会見(全文掲載)

21日、栃木SCは2017シーズン新体制発表記者会見を行った。その様子を全文掲載でお届けする(速報につき誤字脱字ご容赦を。随時修正します)。

 

■橋本大輔社長

 

栃木サッカークラブの橋本です。本日はお忙しいなか、2017年新体制発表会にお越しいただきありがとうございます。報道機関の皆様におかれまして、昨年、我々の活動を多数報道していただき、ありがとうございます。クラブの助けになりました。この場を借りて感謝申し上げます。皆さんご理解いただているとおり、当サッカークラブの大きな目標の一つでありますJ2昇格、今年の年末に一人でも多くのSCのファン・サポーターの皆さんとともに喜びを分かち合っている、そういう姿をイメージして、しっかり戦ってまいりますので、報道機関の皆様におかれましてはさらなるご支援ご協力をお願いいたします。

今日、抽選でご当選されたファン・サポーターの皆さん、寒いなかお集まりいただきありがとうございます。クラブは少しずつ成長していきたいと思っておりますので、いろんなことがあると思いますが、どんなときも監督、選手スタッフを後押ししていだただけるように応援のほどよろしくお願いいたします。

 

 

■新里裕之強化部長

 

おはようございます。2017年がやってきました。2016年の話からさせていただきたいのですが、2016年はJ2からJ3に降格したシーズンで、1年でJ2に戻るという目標を掲げたなかで、ベテラン選手含めて12名の選手たちを獲得して臨んだ結果、最終的には優勝を逃してしまい、2位というのは入れ替え戦含めて納得がいかない、うまくいったとはいえないシーズンだったことは事実です。ただ、精神的なところも含めてベテランの選手たちが去年1年間で植え付けてくれたメンタリティは、今年の2017年シーズンもベースとして形になっていきます。そのなかで新加入選手についていえば、年齢的なところをいえば25歳、26歳、27歳、少し若返りを考えたうえで、将来的に成熟していくことを考えてチーム編成させていただきました。実際、去年も今年もJ2昇格という目標に向けて、1年ではなく、9カ月、8カ月で勝負が決まる。すごく危機感を感じつつ、責任が重くのしかかっている状況ですが、去年悔しい思いをした選手たちと、それに去年14試合以上試合に出場している、試合に対する経験をしている、そしてJ3のピッチをよく知っていて、J2の舞台も経験がある、というところで補強を進めまして、選手たちのクオリティはレベルアップが図れたと感じています。そして昨日の16時のリリースで、ジョニー・レオーニ選手、W杯出場経験があり、欧州チャンピオンズリーグの出場経験がある、そういう大きな経験を持っている選手がGKとして加入しました。単純に若い選手を構築して勢いだけでJ2に行けるとは思っていません。ただ、チームの状態としては若返りを図りつつ、安定させるには、去年の経験を踏まえると、32歳というジョニー・レオーニ選手の獲得は強化部として納得しています。実際に試合に向けて表現してもらえないと、ファン・サポーターは納得してもらえないですし、ただ、魅力あるチーム、そしてチームを助けるような状況を作ってくれるんじゃないかなと思っています。

今シーズンに関しては変わらずにチームファースト、チーム第一に考えて、とにかくクラブが一体感をもって戦えるように、クラブ一丸となって、ギリギリを攻めていく、楽をせず、無理をせず、ギリギリを攻めて最終的には勝点3を拾っていく。そしてJ2へ戻っていきたいと思っています。今後のことを考えると今年1年がすごく大事で、栃木県含めて、栃木にサッカー文化を植え付けるためにも必ず結果を残して、J2の舞台、J1が見えてくるような舞台まで構築したいと思っています。とにかく1年、集中して、忍耐強く、結果を求めて、ぶれずに頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 

■横山雄次監督

 

こんにちは。今シーズンも監督を務めさせていただく横山です。まずは昨年目標を達成できなかったにもかかわらず今年もチャンスを与えてくださったことを感謝しています。非常に大きな喜びとやりがいを感じています。と同時に大きな責任も感じています。昨年は多くのサポーターの皆様、ファンの皆様、スポンサーの皆様、メディアの皆様に、本当に熱く、温かいご声援をいただいたと思っています。その声援、サポートに応えるためにはとにかく結果が大事だと臨んだ1年でしたが、残念ながら結果を残せませんでした。それについては未だに悔しい気持ちがあるし、申し訳ない気持ちを持っています。今シーズンについてはその悔しさ、経験を忘れることなく、とにかく今年、チャンスをいただいたのでJ2優勝という結果を出して皆さんの期待に応えたいと思っています。そのためには新加入の選手、スタッフ、既存の選手、スタッフ、日々一丸となって取り組んでまいりたいと思います。どうぞ1年間よろしくお願いします。

 

 

――続いて新加入選手の自己紹介、意気込みをお願いします。なお、本日ジョニー・レオーニ選手は都合上欠席となります。

 

■牛之濱拓選手

 

こんにちは。グルージャ盛岡より加入した牛之濱拓です。ポジションはミッドフィルダーです。栃木SCに加入できたことを嬉しく思います。僕の特徴は運動量とボールに絡むことなので、それを発揮してしっかりJ2昇格という目標に貢献できるように頑張りますので、応援よろしくお願いします。

 

■岡崎健哉選手

 

ガンバ大阪から来ました岡崎です。ミッドフィルダーです。栃木SCに貢献できるように全力で頑張るので応援よろしくお願いします。

 

■種岡岐将選手

 

駒澤大学から来ました種岡岐将です。ポジションはディフェンダーです。自分は栃木出身なので栃木の漢になれるように頑張りますので応援よろしくお願いします。

 

■夛田凌輔選手

 

こんにちは。AC長野パルセイロから来ました夛田凌輔です。J3優勝して絶対にJ2に昇格したいと思います。よろしくお願いします。

 

■安藤由翔選手

 

こんにちは。レノファ山口から来ました安藤由翔です。ポジションはミッドフィルダーです。チームの勝利に貢献できるように頑張るのでよろしくお願いします。

 

■服部康平選手

 

こんにちは。SC相模原から来ました服部康平です。背番号19は、赤井選手のようにサポーターに愛される選手になりたいと思い、受け継がせていただきました。J2昇格に向けて栃木SCのために頑張ります。応援よろしくお願いします。

 

■竹中公基選手

 

こんにちは。ブリオベッカ浦安から来ました竹中公基です。僕はフォワードなので得点や結果に拘ってやっていきます。応援よろしくお願いします。

 

■福岡将太選手

 

こんにちは。福島ユナイテッドFCから来ましたディフェンダーの福岡将太です。このチームの最年少として勢いを与えられるように頑張りますので応援をよろしくお願いします。

 

■仙石廉選手

 

こんにちは。AC長野パルセイロより加入しましたミッドフィルダーの仙石廉です。一回一回の練習に拘って、試合で結果を出せるように頑張ります。応援よろしくお願いします。

 

■二戸将選手

 

こんにちは。AC CASAから移籍してきた二戸将です。ポジションはディフェンスです。栃木のために全身全霊をかけて戦いたいと思います。応援よろしくお願いします。

 

■松田正俊ヘッドコーチ

 

ブラウブリッツ秋田から参りました松田正俊です。栃木SCに戻って来れたことを嬉しく思っていますし、責任も感じています。僕ができることはクラブのため、監督のため、選手ため、全力を尽くします。よろしくお願いします。

 

■浜岡寛コーチ

 

奈良クラブから参りました浜岡です。監督を助けてチームに貢献できるように常に全力を尽くします。よろしくお願いします。

 

(以下、質疑応答)

 

――新加入選手にお聞きしたいんですが、ポジションの詳細と自分のプレーの持ち味を教えてください。

 

 

■牛之濱拓選手

 

僕はサイドハーフをやっていて、去年は主に右サイドでしたが、左もできると思っていて、去年はトップ下もやっていたのでどこでもできると思っています、持ち味は運動量ですのでそこを出したいと思います。

 

■岡崎健哉選手

 

僕はトップ下とサイドハーフとボランチを主にやってきました。特徴は攻撃的なプレーが自分では得意だと思っています。決定的な仕事を少しでも多くしたいなと思っています。

 

■種岡岐将選手

 

駒澤大学ではボランチをやっていました。本職はセンターバックです。自分の持ち味はヘディングや、身体を張ったプレーです。

 

■夛田凌輔選手

 

パルセイロでは主に左のウィングバックをしていました。左右どちらでもできると思っています。自分の持ち味は運動量を活かした上下動、守備でも攻撃でも顔を出せるところだと思っています。

 

■安藤由翔選手

 

トップ下やサイドハーフをやっていました。ストロングは縦への推進力やシュートだと思っています。

 

■服部康平選手

 

SC相模原では去年の前半戦はフォワードをやっていて、後半戦はセンターバックをやっていました。持ち味は、フォワードでは前線で起点になったり、決定的な仕事をすることです。ディフェンダーで相手の攻撃をヘディングでシャットアウトすることです。1対1や対人の強さを発揮したいです。

 

■竹中公基選手

 

フォワードをずっとやってきました。ストロングは左足のシュートです。

 

■福岡将太選手

 

福島ユナイテッドでは左サイドバックを主にやっていました。持ち味は攻撃に対する推進力だったり空中戦を見てほしいと思います。

 

■仙石廉選手

 

長野では主にボランチをやっていました。チーム全体をオーガナイズして、相手の嫌がるところにパスを出すのが自分の特徴だと思っています。

 

■二戸将選手

 

AS CASAでは主に左サイドバックや左サイドハーフをやっていました。自分のストロングポイントは上下動の運動量だと思っています。そこを見てもらえればと。

 

 

――引き続きお願いしたいのですが、それぞれの選手はなぜ栃木SCに加入を決めたのか教えてください。

 

■牛之濱拓選手

 

僕は盛岡から来たのですが、J2昇格を狙う栃木SCの熱い思いが伝わってきたので、僕も貢献したいなと思ってきました。

 

■岡崎健哉選手

 

すごく自分を必要としてくれたのを感じたので、力になりたいと思って加入を決めました。

 

■種岡岐将選手

 

自分は栃木出身なので、栃木のサッカーを盛り上げたい、栃木SCJ2に上げたい、という思いで来ました。

 

■夛田凌輔選手

 

正直オファーをもらって悩みました。でもそのなかで栃木SCさんが強く自分を必要としてくれたので、栃木SCさんと一緒にJ2に昇格しようと思ってきました。

 

■安藤由翔選手

 

僕は強く自分を必要としてくれたことも大きかったですし、島川選手(俊郎、昨季栃木に在籍)に強く誘われたので来ました(笑)。(会場笑いが起きる)。

 

■服部康平選手

 

僕は、グリーンスタジアムの雰囲気も好きですし、とにかくJ2に昇格したいという思いで栃木SCに来ました。

 

■竹中公基選手

 

僕もJ2昇格に貢献したいと思い、加入を決めました。

 

■福岡将太選手

 

僕は横山監督に湘南ベルマーレ時代に一緒に見てもらっていたので、横山監督の手助けだったり、J2に昇格させたいという思いで栃木に来ました。

 

■仙石廉選手

 

また新たな環境でチャレンジすることが自分の成長に繋がると思い、加入しました。

 

■二戸将選手

 

僕は栃木県一部で戦っていて、身近に栃木SCというチームがあったので観戦する機会がありました。こういうチームでプレーできることを感謝して、チームのために何ができるかを考えてプレーしたいなと思い加入しました。

 

――横山監督、この顔ぶれをみて印象を教えてください。

 

横山監督 大きくいえば、期待しかありません。今年の栃木SCを助けてくれる選手たちが集まったと思っています。期待しています。

 

――もう一つ、この顔ぶれでシーズンを戦うわけですが、戦術の方針としてはどういう戦いをイメージしているのか。

 

横山監督 それこそいろんな考え方があるんですけど、とにかく勝点3から逆算したサッカーをしたいと思っています。とにかく結果を重視して戦いたいと思っています。そのなかで、攻守において、自分たちからアクションを起こすようなサッカーをしないといけないと思っています。大きなところでいえば、守備的な守備でなくて、攻撃的な守備、攻守において自分たちからアクションを起こすサッカー。そういうサッカーをやる必要があると思っています。とにかく結果を追求する、という前提ですが、見に来てくれるお客様に熱が伝わるようなサッカーをしないといけないと思っています。昨シーズンそれができた試合もあるし、できなかった試合もあると思っているので、それを前向きに自分たちでアクションを起こす、相手に向かっていく熱が伝わるサッカーがしたいです。

 

――今のお話に絡んで、去年を踏まえると得点力をアップすることは課題の一つだったのかなと思います。顔ぶれを見て、その辺りの期待感を言葉に表していただきたいんですが。

 

横山監督 そうですね。今選手が自分の特徴を言ってくれたんですが、まさにその特徴を出してくれることが、チームの得点力アップに繋がると思っています。大きな視点からですけど、ここにいる選手たちが自分の特徴を最大限出してくれることが自然とチーム力を上げることに繋がると思っています。

 

――新里強化部長に伺いたいんですが、今年の加入選手たちは全員が完全移籍です。レンタルは広瀬健太選手のみですが、その辺りは考えがあってのものでしょうか。

 

新里強化部長 レンタルよりも完全移籍のほうがいいと思っています。レンタルであっても完全移籍の気持ちで、このチームに骨をうずめる、すべてを出してくれる選手を選んでいるので、レンタルでも完全でもここにいる選手たちにとっては、とにかく今年1年をまっとうして、この栃木SCが望んでいる目標に100%を向けてくれている選手たちだと思うので、あまり細かいこだわりではないんです。ただ、チームを成熟させていくには完全移籍をして、とにかくピッチ上だけでなく、ピッチ外のところ、街を知るだとか、そういうことを積みあげることが大事です。僕も栃木は3年目なのでまだまだですけど、少しでもこの街を選手たちに知ってもらって、少しでもこの街を好きになってもらうことがとても重要になってくる。その街を好きになったときに、この街をどうにかしてやろうというもう一つのプラスαの気持ちが出てきてくれたらなあという気持ちもあったので、たまたまですけど力のある選手たちが完全移籍してくれたり、横山監督に対して熱い思いを持って我々のクラブに在籍してくれた、というのがあるので、僕としては納得しています。

 

――新里強化部長に伺いたいんですが、現状25名ですが、今後は少し考えていることがあるのかどうか。

 

新里強化部長 まず25名体制でまずはスタートさせて頂きたいと思います。それこそ世の中にたくさんサッカー選手がいるなかで、出会っていない選手もいますし、出会ったときに我々のチーム状態にフィットする選手がいるのならば、それはそれで考えていきたいと思っています。まずは25名でスタートしたいと思っています。

 

――選手に伺いたいんですが、仙石選手と夛田選手は同じチーム出身ですが、ジョニー選手も含めて印象をそれぞれ伺い合いです。

 

仙石選手 まずはジョニー選手ですがすごく大舞台の経験もあるので、試合中も堂々とプレーしてくれています。日本の文化に馴染もうとしているのですごく頼りになるGKです。夛田選手は最後の最後まで走り切れる走力と、サイドを上がってクロス、という特徴があるので頼りになる選手です。

 

夛田選手 ジョニー選手は経験が豊かな選手で、そういう部分をほかの若い選手に伝えてくれるし、GKとして後ろでどんと構えてくれているので、そういう部分で助けになると思っています。仙石選手も短いパスも長いパスも正確に出せるので、その一本のパスでゲームをガラッと変えられる選手だと思っています。

 

――横山監督に質問なんですが、先ほど昨シーズンは守備力はあったが得点力が上がればという課題があったなかで、新加入選手たちのそれぞれの特徴が出ればという話がありました。横山監督としては選手からどう力を引き出していきたいですか。

 

横山監督 そうですね。得点力を上げるには色んな方法があると思うんですけど、チームの共通認識であるボールの動かし方は必要かなと思っています。全体ではそう感じていて、ただ、昨シーズンの得点分析、ゴール集を分析したとき、じゃあ全部パスを動かしてゴールが入るかといえば意外と確率は少なくて、突発的にセカンドボールから一瞬の隙から突いたゴールだったり、クロスが合ったりとか、誰かがブレイクする動きだったり、個人の突発的な力も必要になってくるので、その両方のバランスをうまくとってやっていきたいと思っています。ただ、それを全部個人任せにするのはよくないので、イメージの共有は考えていきたいです。

 

――具体的に戦略はありますか。

 

横山監督 それは練習のなかで、練習メニューだったりで、選手の組み合わせを考えるなかでチームの強みを作れるようにやっていきたいです。

 

以上

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