「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【無料記事】【レポート】ヴェルフェ、開幕連勝発進。関東サッカーリーグ1部開幕。

(文・写真 永島一顕)

 

さいたまSCを振り切り、流経大を完封

 

第51回関東サッカーリーグ(KSL)が開幕。8季連続の1部参戦となるヴェルフェたかはら那須は開幕2連勝を飾った。4月16日の開幕戦では、埼玉県さいたま市の秋葉の森総合公園サッカー場でさいたまSCを2-1で破り、30日の前期第2節では茨城・流通経済大フットボールフィールドで流通経済大FCに3-0と完封勝ちした。

 

開幕戦でのヴェルフェは、キックオフから試合を優位に進め、サイド攻撃を仕掛けるなどして繰り返し敵陣深く攻め込んだ。なかなかゴールにつながらなかったものの、前半39分、ようやく均衡を破る。FW神村秀斗が相手の守りの裏に流したボールを、走り込んできたМF小林俊介が右足でシュートを決めて先制点をゲット、そのまま前半を折り返した。

 

後半に入り、さいたまに押し込まれるシーンもあったが、ヴェルフェは落ち着いて対応し点を許さず試合を進めた。一進一退の展開が続いていたが33分、GK小林庸尚がセーブした相手のシュートのこぼれ球を押し込まれ同点とされる。それでも、勝利にこだわるヴェルフェは、その後も攻勢を仕掛け、43分、相手のパスをインターセプトした神村がドリブルで持ち込み、GKをかわしてネットを揺らし勝ち越し、残り時間のさいたまの攻めを封じ込め、開幕戦で勝ち点3を獲得した。

 

流通経済大FC戦は、スコアレスで折り返して迎えた後半、ヴェルフェはゴールを重ねた。9分にFW森本恭介からパスを受けたMF小野優二がシュートを決めて先制。15分にはMF秋谷直紀が2点目をゲット。34分には、MF小林俊介の2試合連続となるゴールで3点目を奪い、そのまま完封勝ちを収め、開幕からアウェー2連戦で連勝を飾った。

次戦は5月7日の同第3節のホーム開幕戦、矢板運動公園陸上競技場での日立ビルシステム戦。午後1時キックオフ。

◇     ◇

開幕戦のさいたまSC戦、試合よりも先に目についたのがグラウンドコンディションの素晴らしさだった。芝は絨毯(じゅうたん)を敷き詰めたように青々とし、ゴール前には荒れた部分がなく、サイドラインの外側も副審が走った痕跡がほとんど分からない状態で、グラウンドに到着した時は、一瞬、人工芝かと感じたほど。管理作業員の方は「皆さんが大切に使っていただいている」と芝の状態の良さについて話してくれたが、開幕戦終了後も、直ぐに芝の養生作業に入り、試合で傷んだ部分の修復作業など丁寧に行い、行き届いた管理の一端を目の当たりにし、グラウンドづくりへの意識の高さを感じることができた。

 

開幕戦後のコメント

堀田利明監督 タフなゲームになった。開幕3連勝が目標なので内容よりも結果にこだわりたかった。決めるところで決められないのは課題だが、追いつかれながら跳ね返せたのは評価できる。

GK小林庸尚主将 自分たちが決定的な場面で決めていれば同点となることもなかったと思う。失点は、事故みたいなものだったが、同点とされてもバタバタした感がなく、若手の成長を感じた。

先制点を決めた小林俊介 シュートは落ち着いて決められた。試合に出るのはもちろん、毎試合ゴールを決めるぐらいの気持ちで臨み、目に見える結果を残し、勝利に貢献したい。

 

◇前期第1節

ヴェルフェたかはら那須2-1(前半 1-0、後半1-1)さいたまSC

▽ヴェルフェたかはら那須の出場選手

GK①小林 庸尚

MF⑤益子 義崇→90+4分FW⑯佐々木 祐太

DF㉗高野 修栄

MF②箕輪 圭祐→79分FW⑭阿久津 草太

MF⑪関 敏史

MF⑥秋谷 直紀

MF⑧高橋 祐樹

MF⑮小林 俊介

MF⑩小野 優二

FW⑲神村 秀斗

FW㉙森本 恭介→85分MF⑦高秀 賢史

 

◇前期第2節

ヴェルフェたかはら那須3-0(前半0-0、後半3-0)流通経済大FC

▽ヴェルフェたかはら那須の出場選手

GK①小林 庸尚

MF⑤益子 義崇

DF㉗高野 修栄

MF②箕輪 圭祐

MF⑪関 敏史

MF⑧高橋 祐樹

MF⑥秋谷 直紀

MF⑮小林 俊介

FW㉙森本 恭介→87分FW⑭阿久津 草太

FW⑲神村 秀斗

MF⑩小野 優二→90+1分FW⑯佐々木 祐太

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