「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【レビュー】栃木SC J3第16節カターレ富山戦 後半アディショナルタイムに追い付かれ痛恨ドロー。このチームに足りないものはなにか?

2017明治安田生命J3リーグ第16節

2017年7月8日18時キックオフ 栃木県グリーンスタジアム
入場者数 6,320人
天候 晴れ
気温 29.3℃
湿度 68%
ピッチ 全面良芝、乾燥

栃木SC 1-1 カターレ富山
(前半1-0、後半0-1)
得点者:12分 廣瀬浩二(栃木)、90+2分 脇本晃成(富山)

<スターティングメンバー>
◆栃木SC
GK 15 ジョニー レオーニ
DF 26 夛田 凌輔
DF 4 広瀬 健太
DF 5 尾本 敬
DF 7 菅 和範
MF 38 宮崎 泰右
MF 11 岡﨑 建哉
MF 16 仙石 廉
MF 8 廣瀬 浩二
FW 13 上形 洋介
FW 14 西谷 和希
控えメンバー
GK 1 竹重 安希彦
DF 17 福岡 将太
MF 2 西澤 代志也
MF 21 牛之濵 拓
MF 24 和田 達也
FW 19 服部 康平
FW 20 藤沼 拓夢
監督 横山 雄次

78分 廣瀬→和田
89分 西谷→牛之濵
90+2分 仙石→西澤

 

前節とは見違えるような試合をしたが…

 

 

902分、後半アディショナルタイムに失点するまで、栃木がコントロールした試合だった。

 

「チームが一つになるとか、選手同士が繋がるとか、誰かがミスをしたらカバーリングするとか、誰かが落ちていたらポジティブな声を出すとか、たるんでいれば引き締める声を出すとか、選手同士がもう一回まとまろうという話をした」

 

前節G大阪U23戦は3失点惨敗。指揮官は今節を前にそう語っていたが、その狙いはよく出ていた。4バックに戻し、菅和範、廣瀬浩二をスタメン起用したことも功を奏し、全体が非常にコンパクトに戦い、締まったゲームをした。

 

「今日は終始ゲームを支配されましたが、相手が良かったのか、こちらが悪かったのか」

試合後に富山番から問われた敵将・浮氣哲郎が「栃木さんが素晴らしかった」と振り返っている。

 

「うちのストロングを消す準備もそうですが、何よりもファーストボールの競り方、セカンドボールへの反応、そしてファーストボールがこぼれたときに二人目、三人目が裏へ飛び出ていく。それはたぶん、うちのことを想定して準備されてきたんだなと思っていて、そこで少し受けに回ってしまったなと」

 

12分、廣瀬浩二の放ったクロスボールがそのままネットに吸い込まれ、本人も「ラッキー」と表現するゴールで先制に成功。しかし、その後はチャンスがありながら追加点を奪えないまま時間が過ぎていく。

ここで2点目を奪えなかったことが悲劇的なドローを招いた要因、という見方もあるだろうが、とはいえ、多数のシュート(12本)やCK12本)やFK20本)がありながら、2点目が遠いのはこれまでと同じこと。

今季まだ2点差のリードに一度もありついたことがないチームが、1点差のまま時計の針を進めたこと自体驚くことではない。15節までの失点がわずか8。守備が堅いとされる富山も必死だった。

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