「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【無料記事】【レポート】栃木ウーヴァ、5得点で開幕飾る。関東サッカーリーグ1部開幕。

(文・写真 永島一顕)

 

52回関東サッカーリーグ(KSL)1部は4月1日開幕。本県勢は2チームが参戦し、昨季の日本サッカーリーグ(JFL)から降格してきた栃木ウーヴァFCは横浜猛蹴(神奈川)に51で大勝、しかし、9季連続で臨むヴェルフェたかはら那須は、ジョイフル本田つくばFC04で敗れた。

リーグ戦には10チームが参戦、各チームが前・後期とも9試合ずつ計18試合行って「関東王座」を掛けた戦いに挑む。

 

栃木ウーヴァは、ホームの栃木市総合運動公園陸上競技場に横浜猛蹴を迎えて開幕戦に臨んだ。キックオフ直後から敵陣ゴール前に攻め込むシーンを演出するなど試合を優勢に進め、得点も時間の問題かと感じさせたが、ミスから一瞬のスキを突かれ、前半12分に先制を許してしまう。

「まさか」の展開にスタンドもどよめき不安感を募らせる雰囲気となったものの、「目が覚めた」(МF高地系治)と選手たちのプロ魂にスイッチが入る。自分たちが、チーム力で上回っていることを信じているかのように落ち着いてプレー。互いに声掛けをしながらリズムを作り、高地が狙いすましたミドルシュートを決め、6分後に同点とした。更に、前半28分にはМF若杉好輝が右足を振り抜いてネットを揺らし、2―1と逆転して前半を折り返した。

 

 

後半に入ってもボールを支配しながら試合を進めた栃木ウーヴァは、14分にFWレオジーニョが豪快なバイシクルシュートを決め、その1分後には後半から出場のМF野崎陽介がしぶとく足を延ばして押し込み、40分にはFW山村佑樹がゴールを突き刺して5点目を奪取、大量ゴールを決めて新生・栃木ウーヴァのスタートを飾って見せた。

 

「どんなカテゴリーでも開幕戦は堅くなってしまう」と、この日のゲームキャプテンを務めた高地。その独特の空気の中で大勝し、栃木ウーヴァは今季の最大目標の「JFL復帰」に向けての第一歩を踏み出した。ただ、誰が見ても相手よりチーム力で上回っていながら、この日は先取点を奪われたように、一瞬の隙を見せてしまうと、サッカーでは何が起こるか分からない。それを栃木ウーヴァの選手たちは改めて実感させられのではないか。

 

岸野靖之・戦略統括責任者(CSO)は「もっとできないとダメ。まだまだ下手くそ」と初戦の戦いぶりを一蹴。「逆転勝ちできるのはチーム力があるからこそ」と評価する一方、「上を目指すと言っているが、技術にもっとこだわりボールを動かさないといけない」と選手たちに注文を出していた。

「(先制されながら)前半でゲームをひっくり返せたのは大きい」と振り返った堺陽二監督も「相手のプレッシャーに引っ掛かってしまうのをなくさないといけない」と課題を指摘。今後の戦いに向けては、「相手の嫌なところを突いていくこと、『何かやってやろう』の気持ちでウーヴァに向かって来る相手に対して、受けずにチャレンジして行くことが必要。ひたむきに泥臭く、一戦一戦大事に戦っていきたい」と気を引き締めるように話していた。

選手自身も開幕戦の内容に課題を感じたようで、途中出場の若林学主将は「相手に合わせてしまった面があった。もっと落ち着いて自分たちのプレーをしなくてはいけない」。今後の試合に向けては、「昨季と比べ、ゴール前に人数を掛けられている。得点を取れるだけ取っていくプレーを心掛けたい」と、目標達成への意気込みを感じさせる言葉を発していた。

 

一方、茨城県つくば市のセキショウ・チャレンジスタジアムに乗り込んでジョイフル本田つくばFCと開幕戦を行ったヴェルフェは、前半で3失点。後半に追加点を奪われて4失点を喫し、完封負けした。

次戦は8日の同2節、栃木ウーヴァは同競技場でのさいたまSC戦(午後1時キックオフ)、ヴェルフェは矢板運動公園陸上競技場で昨季優勝のVONDS市原FCとのホーム開幕戦(正午キックオフ)に臨む。

 

◆試合結果

▼前期第1節(栃木市総合運動公園陸上競技場)

栃木ウーヴァFC5-1(前21、後30)横浜猛蹴

▽栃木ウーヴァFC得点者=高地系治(前12分)、若杉好輝(前18分)、レジーニョ(後14分)、野崎陽介(後15分)、山村佑樹(後40

▽栃木ウーヴァFCの出場選手

GK31原田 欽庸

DF26鈴木 隆雅

DF17津田 琢磨

DF29モア 徳彦→89DF15鯉沼 晃

DF2大木 暁

MF14清水 貴文→89FW25若林 学

MF6高地 系治→45MF13野崎 陽介

MF10井澤 惇

MF27若杉 好輝→75FW18宮下 周歩

MF20森島 康仁

FW8レオジーニョ→66FW9山村 祐樹

45分はハーフタイムで交代

 

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書いている人は?

●鈴木康浩(すずき・やすひろ)
ライター・編集者。1978年、栃木県宇都宮市出身、法政大学卒業後、作家事務所で下積みしその後フリーに。栃木SCを軸に地方クラブの趨勢とそれにまつわる人々を追う。主な寄稿先に『フットボール批評』など。著書に日本サッカー屈指の守備マイスター松田浩氏との共著『サッカー守備戦術の教科書 超ゾーンディフェンス論』『詳しいことはわかりませんが、サッカーの守り方を教えてください』(いずれもカンゼン)がある。2015年12月に『栃木フットボールマガジン』をスタートし、栃木SCのグラウンドに通う日々を過ごしている。

 

■J論でのインタビュー
「この仕事は小さな仕事を決して疎かにせず、そこに自分のすべてを懸けてできるか。それ以上でもそれ以下でもありません」鈴木康浩【オレたちのライター道】

 

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