「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【レビュー】栃木SC J2第18節水戸ホーリーホック戦 人が変わろうとシステムが変わろうと。

2018明治安田生命J2リーグ第18節

2018年6月10日14時キックオフ 栃木県グリーンスタジアム
入場者数 3,960人
天候 雨、無
気温 18.8
湿度 88%
ピッチ 良芝、水含み

栃木SC 1-2 水戸ホーリーホック
(前半1-1、後半0-1)
得点者:17分 ジェフェルソン・バイアーノ(水戸)、19分 オウンゴール(栃木)、81分 伊藤槙人(水戸)

<スターティングメンバー>

GK 15 ジョニー レオーニ
DF 7 菅 和範
DF 3 西河 翔吾
DF 30 田代 雅也
MF 29 川田 拳登
MF 5 ヘニキ
MF 11 岡﨑 建哉
MF 14 西谷 和希
MF 26 夛田 凌輔
FW 25 ネイツ ペチュニク
FW 9 大黒 将志
控え
GK 33 石川 慧
DF 27 久富 良輔
MF 24 和田 達也
MF 37 浜下 瑛
MF 21 牛之濵 拓
MF 50 二川 孝広
MF 10 杉本 真
横山雄次監督

64分 ヘニキ→二川
79分 田代→浜下
90分 岡崎→牛之濱

失点シーンはディテールのまずさで勝負あり

 

前半17分に失点し、水戸がそれほど前から奪いに来なかったことも影響したのか、この試合の栃木のポゼッション率は90分で53%だった。今季の栃木にはなかなかない数字で、西谷が、

「僕たちは他のチームに比べてボールを握る機会がなかなかないので、握ったときにどうしてもみんなが早くボールを手放したくなってしまったり、焦ってすぐに攻撃しないといけないという気持ちが出てしまったりしているので、ダメだったらやり直したり、無理して前へ行かずにサイドチェンジで揺さぶることをもっとやっていければ、攻撃にも厚みが出てくる」

と話していたとおり、ポゼッションを前提にしない栃木は自分たちがボールを握ったときのぎこちなさというか、観客席から見たパス回しの遅さというか、難しさを抱えているようだったが、一方で、3バックのメリットを活かして横幅一杯に広げてワイドの夛田凌輔や川田拳登らを使った展開から意図的に相手のサイドバックを引っ張り出して、その背後を使う――なんてシーンも前半から出せていた。

 

せっかくサイドの奥深くをとっても、クロスボールがニアで引っかかってクリアされたり、はたまた、ときに鋭いボールを入れたりと全体を通して不安定なのでなかなか決定機を掴めないのだが、おおむね悪くはないサイド攻撃だった。

 

だが、2失点の奪われ方が悪く、勝たないといけない試合で致命傷となった。

(残り 4090文字/全文: 5115文字)

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