「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【レビュー】栃木SC J2第29節アビスパ福岡戦 シンプルな徹底の極みが上位福岡も飲み込む。

2018明治安田生命J2リーグ第29節

2018年8月18日19時キックオフ 栃木県グリーンスタジアム
入場者数 5,048人
天候 晴れ、無風
気温 21.5
湿度 58%
ピッチ 不良、乾燥

栃木SC 1-0 アビスパ福岡
(前半0-0、後半1-0)
得点者:65分 大黒将志(栃木)

<スターティングメンバー>

GK 1 竹重 安希彦
DF 42 パウロン
DF 19 服部 康平
DF 17 福岡 将太
MF 29 川田 拳登
MF 5 ヘニキ
MF 11 岡﨑 建哉
MF 26 夛田 凌輔
FW 9 大黒 将志
FW 14 西谷 和希
FW 37 浜下 瑛
控え
GK 33 石川 慧
DF 3 西河 翔吾
MF 2 西澤 代志也
MF 50 二川 孝広
MF 20 端山 豪
MF 41 西谷 優希
FW 13 上形 洋介

横山雄次監督

80分 西谷和→西谷優  90+2分 岡﨑→西澤

(撮影は永島一顕)

 

福岡撃破を可能にしたシンプル戦術の徹底

 

やるべきことをシンプルに愚直に徹底した栃木が福岡をも飲み込んだ。

 「福岡さんは開始15分以内の得点が多く、後半の最初の15分も得点数が多いと。なので、選手たちにもその情報を与えて、序盤はしっかりと凌ぐことが大事だと伝えていた」(横山雄次監督)

序盤から福岡が圧力をかけてきたがこれは織り込み済み。栃木にとってもっとも危険だったのは、栃木が得たFKCKのセカンドボールを拾った福岡の高速カウンターだったが、ドゥドゥの突進にもファーストDFのアプローチの速さ、そして帰陣の速さでカウンターの芽を摘み取った。

 

両チームにとってキープレーになっていたのは、栃木のGKキックやFKからターゲットになるヘニキが競ったあとのセカンドボール争いだ。

ヘニキのマークは福岡の187㎝の韓国人ウォン・ドジェだったが、ヘニキが7割方ファーストボールの競り合いで勝っていた。しかし、こうなることも両者とも織り込み済み。

 

「押し込まれた部分もあったが、それはヘニキ選手の力でもあるし、栃木さんの徹底したやり方でもある。すべては抑えられなかったが、ある程度は想定内。ただ、栃木さんがセカンドボールを拾う回数がより多かったのは反省点」(井原正巳監督)

 

栃木はGKキックやFKのときにヘニキがターゲットになるべく前線に上がれば、ヘニキが空けた岡﨑の横のスペースに必ず右ウィングバック川田拳登が入り、逆サイドは西谷和希が絞って備えた。ヘニキの前には大黒将志と浜下瑛が逸らしたセカンドボールに反応できる配置を徹底していた。

(残り 4360文字/全文: 5484文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ