「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【編集日記】34試合を消化、残りは8試合です。

 

栃木SCは前節京都に203連敗を止めて勝点3を上積みし、勝点を44まで伸ばしました。嫌な流れを食い止め、一息ついた大きな1勝だったと思います。

前節は土曜開催、次節は日曜日開催なので、中7日。いつもより1日多い次節へのインターバルの中、チームも2日間のオフを取りました。栃木フットボールマガジンもちょっとのんびりさせてもらいました。だいたいチームと同じタイミングでのんびりしています。今週については明後日の27日木曜日から練習取材を再開致します。

 

今季も34節を終了しました。残りは8試合。

昨季でいえばもうとっくにシーズンは終わっているわけで、J242試合はやはり長いです。

今季も過去2年のJ3時代同様、アウェーゲームもすべて取材してきましたが、30試合を越えた頃からシーズンの疲れが溜まってきているのが自分でもわかりました。僕は栃木SCを取材して今季で14シーズン目になりますが、2015年までのJ2時代はすべてのアウェーに行っていなかったし、改めて42試合の取材はタフですね。選手たちはアウェイに移動するだけじゃなくてボールを蹴って頭を動かしているんだから大変です。中には栃木SCが2009年にJ2に昇格してからアウェイも含めたすべての試合の応援に駆けつけているサポーターがいると聞くしすごいなと思いますし、今度取材しようと思っていますけど、タフですねえ。

僕の場合、だんだんと、成田かあ遠いなあ、第3ターミナル遠いよなあ、と思考が停滞するようになり、気づいたら羽田を選択する機会が増えたような気がします。

それも毎回経費との相談になるのですが、経費をちょっと増やして移動負担をちょっとでも減らして元気でいたほうが仕事の効率は上がる、という感覚がなきにしもあらずなので、そのあたりは毎回考えています。お金を気持ちよく使うための言い訳でもあります。

 

毎回アウェーではだいたいクラブの橋本大輔社長とばったり遭遇するのですが、社長は若いですね。僕よりも一つか二つ上、年上だったと思いますが、まあ負けているときに会うとだいたい死んだような顔をしていますが、それでもアウェー戦では相手ホームのイベント各種を見回って、なるほどなあ、という顔をしています。

前節の京都戦では、京都×JAL、のコーナーの前で、さすが京都さんだひょえええ、という顔をして佇んでいました。その後、プラスティックの箱を組みあわせた子ども向けの迷路のコーナーを感心した様子で見ながら、グリスタでもやりたいなあ、と話していました。

 

そんな橋本社長とも話しながらも思いましたが、ここから残りの試合について未体験となる選手たちがいるということ。今季でいえば、大黒将志やヘニキはともなく、西谷和希、服部康平、岡﨑建哉などは試合に出づっぱりです。J242試合制は彼らにとって初めての経験です。ここをどう乗り切って、どう結果をつかみ取ることができるか。

 

服部康平はここ最近、自分のミス絡みで失点していたことに責任を感じていましたが、それも疲労などによる集中力の欠如、みたいなものも少なからずあったのでしょう。ただ、前節はCKからアシストを決めて、試合後のミックスゾーンでは憑き物が取れたようないい顔をしていました。この2日間のオフも晴れやかな気持ちで過ごしているんじゃないでしょうか。

 

岡﨑建哉については言うことがないです。ハードワークスタイルをモノにし、加えて一撃必殺の縦パスに責任を持っているようにも見えます。走るのは当たり前、戦うのは当たり前、その上で自らのベースである技を魅せて仕事をする。モダンなすごい選手になってきました。

 

西谷和希はずっといいプレーを続けています。前節もチームが2点リードするまで攻撃を牽引し、その後守り倒そうとするチームの中でカウンターの鋭い矢の役割を担っていました。選手交代のときは納得していませんでしたね。まだできるよ的な憮然とした表情でした。今季はドリブルの鋭利さが増し、加えて、大黒将志へのスルーパスを覚え、プレーの幅が広がりつつあることを実感しているに違いありません。ただ、27節岐阜戦以来、ゴールが止まってしまっていることは本人が一番気にしているでしょう。攻守の負担が大きなポジションであるがゆえに間違いなく疲労は溜まっているでしょうが、ここで頑張り抜いて残り8試合で手にした結果というのがまた自信を上積みすると思います。今後さらに上のレベルでプレーしようとする彼にとって、非常に大事な残り8試合になると思います。

 

こんな真面目なことを書くつもりではありませんでした。

今後、本サイトの企画としては、少しずつですがインタビューものを増やしたいと思っています。このサイトはデイリーなニュースを日々お届けしているので、どうしてもちょっと立ち止まって“あのとき”を振り返る、という企画が薄いところがあります。それに絡めた企画ですが、選手たちのこれまでのキャリアを振り返る企画があってもいいと思っています。

【ノンフィクション】栃木SC 大石治寿 フォワード出場を志願した日 ~ストライカーのルーツ~前編

 

このサイトを立ち上げた頃は、こういう長めのノンフィクションも書いていました。こういう記事か、インタビューものか、手をかけて作るものに時間が割けるように、編集体制を整えています。サポートしてくれる人たちも徐々に集まってきています。それらをスムーズに動かせるかどうかは、今季の残り、そして来季に向けての課題です。

さあ残り8試合、気張っていこうと思います。

 

栃木フットボールマガジン 鈴木

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