「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

「お金があればいいんでしょうけど、なくてもできる。それが僕らのやるべきことだと思います」。現在進行中の補強動向について/栃木SC新里裕之強化部長 1万字超インタビュー(後編)

新里裕之強化部長。インタビューは10月10日に実施した。

「どのような状態で終われるか。何となく残留を達成して、その後連敗していいか、といえばそんな話ではありません」。強化部の現状評価/栃木SC新里裕之強化部長 1万字超インタビュー(前編)

 

インタビューを実施したのは1010日。前編では3年ぶりにJ2を戦うチームの現状評価を聞いた。後編では今後考える補強の方向性をテーマに話してもらった。

後編もくじ

・ユース出身、矢板中央高、真岡高。タイミングさえあれば行く、というスタンスで見ている

・玉突き移籍のような路線はあんまり好きじゃないから、ちょっと違う方法で

・この町は地元の選手、地元の人を大切にしていると思う

・お金を生み出す方法なんていくらでもある

・お金があればいいがなくてもできる。それが僕らのやるべきこと

・大島康樹には「お腹一杯になるな」と伝えている

 

■海外でプレーしていてスポットが当たっていない選手は大勢いる

 

――補強の話もさせてください。まだ現状ではチームの順位もどうなるかわからないし、最後の6試合が大事、という話もある中ですが、ただ、同時に来季に向けて並行して動いているわけですよね。今は練習生を参加させたりとか、新規獲得、新卒のために動いたり、いろいろとあると思いますが。

 

新里 一つ言えるのは、まだ市場に出ていない選手もいるし、出ている選手も正直います。

 

――どういうことですか?

 

新里 うちのクラブではなくて、他のチームで来季は他でプレーしたいと志願している選手がいます。市場には出ていません。今、相当試合にも出ているんですけれど。内々の話としてあるということです。

 

――なるほど。

 

新里 それと大卒については、視察に行けるときにはタイミングを見ていく程度です。どちらかといえば、地元の選手を優先し、かつ“のびしろ”のある選手。

 

――栃木SCのユース出身とか?

 

新里 当然。ユース出身、矢板中央高、真岡高、その他にも……。タイミングさえあれば行く、というスタンスで見ています。リサーチもして、機を待つという準備段階。今はまだクラブのスタンスが決まっていないので完全には動けません。チームとして今のベースを継続して成熟させる路線でいくか、それとも、もう一段階ギアを上げてJ1昇格を狙うのか。後者であれば、新加入の選手も即戦力でいこう、となる。そのプランも当然ある程度はつくっています。当然もう会っています。

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