「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【ニュース】栃木SC 横山雄次監督が今季限りで契約満了および退任。その背景とは?

J2昇格とJ2残留という功績を残して退任

 

7日、栃木SCは今季かぎりで横山雄次監督の契約満了及び退任すると発表した。

横山監督は栃木SCJ3に降格した2016年から指揮。前年J2で最下位となった元凶の守備の立て直しを図り、チームの再建を確実に進めた。J31年目は大分との昇格争いに敗れて2位となり昇格を逃したが、J32年目となった昨季はついに自動昇格の2位を勝ち取り、チームをJ2に返り咲かせた。

3年ぶりに復帰した今季のJ2では、計12失点で開幕3連敗を喫するなど波乱の幕開けとなったものの、その後、今いる戦力でできる現実的な戦いに舵を切り、立て直しに成功。途中4連勝を含む9試合負けなしという好調の波を作るなかで勝点を稼ぎ、結果、残り10試合でJ2残留の目安としていた勝点40越え、そして4試合を残してJ2残留を確定させた。

 

湘南ベルマーレのヘッドコーチという肩書を捨て、2016年、J3降格という混乱の真っただ中にあったチームを、火中の栗を拾うがごとく引き受けた。ベテラン・若手を問わず真正面から選手たちとぶつかり、鍛え上げ、J32年連続で2位という戦績を残したこと、また、今季昇格したJ2で下から数えた方が早い強化費に基づく戦力をやりくりし、悩みもがき、試行錯誤しながら、その手堅いサッカーで着実に勝点を積み重ねて、栃木SCを“本来いるべき位置に戻した”手腕は明確に評価されるべきだ。

 

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