「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

ようやく掴んだ大きな一勝。【J2第4節東京ヴェルディ戦レビュー】(19.3.17)

2019明治安田生命J2リーグ第4節

2019年3月16日14時キックオフ 味の素スタジアム
入場者数 3,245人(うち栃木サポーターはメインスタンドに70人、ゴール裏に150人、合計約220人)
天候 曇のち雨、弱
気温 12.7
湿度 38%
ピッチ 全面良芝、水含み

東京ヴェルディ 2-3 栃木SC
(前半2-1、後半0-2)
得点者:13分 大﨑淳矢(栃木SC)、15分 林陵平(東京V)、31分 李栄直(東京V)、77分 大島康樹(栃木SC)、87分 西谷和希(栃木SC)

<スターティングメンバー>

GK 50 ユ ヒョン
DF 15 森下 怜哉
DF 4 藤原 広太朗
DF 28 温井 駿斗
MF 29 川田 拳登
MF 40 寺田 紳一
MF 20 岩間 雄大
MF 14 西谷 優希
FW 9 大黒 将志
FW 10 西谷 和希
FW 21 大﨑 淳矢
控え
GK 23 川田 修平
DF 30 田代 雅也
DF 27 久富 良輔
MF 8 廣瀬 浩二
MF 6 古波津 辰希
MF 5 ヘニキ
FW 19 大島 康樹

田坂和昭監督

72分 温井→久富
72分 西谷優→大島
89分 寺田→ヘニキ

 

▼苦しい戦いの先に待っていた秘策

13分、3戦ノーゴールの壁を打ち破ったのは、やはり大﨑淳矢だった。

CB温井駿斗からのフィードにFW大黒将志が反応した、その背後。

「オグリさんと組むときは、オグリさんの動き出しを孤立させないように一緒についていく。すると背後にこぼれてくることが多いから」(大﨑淳矢)

背後に抜けたボールに鮮やかなタッチを交えて相手GKを交わし、無人のゴールへと流し込んだ。前節横浜FC戦でも“大黒将志の背後”を狙った動き出しからビッグチャンスにありついたが決め切れず。が、今度は確実に決めた。

「その状況に応じたプレーをやらないと、監督の指示待ちでは勝てないと思います。今後も考えながらやっていきます」

栃木の前線に合う、これだというゴールをデザインした大﨑淳矢が、ついに風穴を開けた瞬間だった。

抱き合って喜び、そして長く待ち望んだ初ゴールに安堵の表情を色濃く滲ませる味の素スタジアムの栃木サポーターや関係者たち。

 

だが、まさに喜びもつかの間。直後の15分に左サイドを突破されるとクロスボールから警戒していた林陵平に頭で押し込まれ、あっという間に同点とされた。試合再開直後の一瞬の出来事。ヴェルディの奇襲ともいえる攻撃だった。

「後ろにブロックをセットした状態でやられたならば中のマークの責任です。だけど、(相手の速い攻撃から喫した)あの失点はクロスを上げさせた外の対応と、クロスボールに対する中の準備と、両方に責任がある。(森下)怜哉とも話しましたが、1失点目の対応はこれからの課題になると思います」(藤原広太朗)

相手の右サイド小池純輝は縦に速く、高精度のクロスボールも備えていることはスカウティングでわかっていたが、あっさりやられた。

さらに、自分たちのゴール直後の失点でもあった。

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