「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

半歩前進、最低限。これをまた次へ。【J2第11節FC岐阜戦レビュー】(19.4.29)

2019明治安田生命J2リーグ第11節

2019年4月28日14時キックオフ 栃木県グリーンスタジアム
入場者数 4,799人
天候 晴れ、無風
気温 18.0
湿度 24%
ピッチ 全面良芝、乾燥

栃木SC 1-1 FC岐阜
(前半0-0、後半1-1)
得点者:56分 大黒将志(栃木SC)、85分 山岸祐也(FC岐阜)

<スターティングメンバー>

GK 50 ユ ヒョン
DF 44 福田 健介
DF 4 藤原 広太朗
DF 30 田代 雅也
MF 37 浜下 瑛
MF 5 ヘニキ
MF 20 岩間 雄大
MF 14 西谷 優希
FW 9 大黒 将志
FW 10 西谷 和希
FW 19 大島 康樹
控え
GK 23 川田 修平
DF 27 久富 良輔
DF 7 菅 和範
MF 6 古波津 辰希
MF 40 寺田 紳一
MF 21 大﨑 淳矢
MF 11 平岡 翼

田坂和昭監督

8分 岩間→古波津
69分 福田→久富
89分 西谷優→平岡

(撮影は永島一顕)

(撮影は永島一顕)

(撮影は永島一顕)

スーツ姿は初?(撮影は永島一顕)

▼序盤は命拾いするシーンもあったが

3失点惨敗した前節長崎戦のようにならなかったことを、最低限の収穫にすべき試合ではないだろうか。

栃木は前節長崎戦からスタメン4選手を変更、DFラインに古巣戦を迎えて気合い十分の田代雅也が入るなど、前節不足したと思われる「闘って、走る」を最低限のテーマとして試合に臨んだ。

だが開始8分、岩間雄大がいきなり負傷離脱。暗雲立ち込めるスタートとなった。

12分、相手CKから甲斐に頭で合わせられたが、ゴールライン上で間一髪、田代雅也が身体に当ててはじき出した。

13分、相手CKをニアで触られるとファーサイドで会津をフリーに。決定的なピンチだったがシュートミスに救われた。

 

前節長崎戦では試合早々にやられてしまったCK対応でまたも課題が出たが命拾いしたシーンだ。

12分のピンチを身体で掻き出した田代雅也は「当たった、という感覚です。ただ、あれが入らなかったのは前節と比べて技術ではない部分、みんなが失点を回避しようという気持ちがああいうシーンを作ったのかな」と振り返る。そう受け止めたほうが、現状では精神衛生上良さそうである。

試合は予想通り岐阜がボールを握る展開に。栃木はブロックを構えて守る姿勢で入ったが、相手のトップ下風間宏矢にふらふらと自由にポジションを取るフリーマンのような動きで前線でボールを受けられると、「それでラインが少し下がってしまっていた」(藤原広太朗)。

相手はときおりDFラインから右ウィングの粟飯間尚平へ、栃木の左サイドバック西谷優希の背後を突く高精度なロングフィードを織り交ぜるなど攻撃の組み立てが巧みで、栃木はなかなか前からボールを奪うことができずに苦しんだ。

だが、守備ブロックはある程度コンパクトで、それを維持するためのスライドの作業もそれなり。「戦って走ることをやらないといけないとみんなが再確認できていたし、特にボールへの寄せ方は後ろから見ていてもよかった。相手から出るパスが後ろとしては狙いやすくなっていた」(藤原広太朗)という感覚がピッチ上にあった。

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