「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

攻勢だったゲームが終盤に萎んだ理由。【J2第17節ジェフユナイテッド千葉戦レビュー】(19.6.10)

2019明治安田生命J2リーグ第17節

2019年6月9日14時キックオフ 栃木県グリーンスタジアム
入場者数 5,663人
天候 雲、無風
気温 22.0
湿度 65%
ピッチ 全面良芝、乾燥

栃木SC 0-0 ジェフユナイテッド千葉
(前半0-0、後半0-0)
得点者:

<スターティングメンバー>

GK 50 ユ ヒョン
DF 15 森下 怜哉
DF 4 藤原 広太朗
DF 30 田代 雅也
MF 27 久富 良輔
MF 26 枝村 匠馬
MF 24 和田 達也
MF 14 西谷 優希
FW 19 大島 康樹
FW 10 西谷 和希
FW 37 浜下 瑛
控え
GK 23 川田 修平
DF 18 坂田 良太
DF 7 菅 和範
MF 5 ヘニキ
MF 11 平岡 翼
FW 8 廣瀬 浩二
FW 42 イ レジュン

田坂和昭監督

68分 西谷優→平岡
82分 和田→ヘニキ
90+4分 大島→イレジュン

6月9日はロックの日。MAGIC OF LiFEのライブは熱かった。

 

▼MAGIC OF LiFEのように熱いゲームにはならず

「前半は入りもそうだし、全体にいい試合ができたと思います」(枝村匠馬)

前半は栃木の狙い通りの試合だった。シュートには至らずもチャンスはできていたので、攻撃をやり切りたかったが、もうひと押しが足りなかった。田坂和昭監督が振り返る。

「右サイドで(西谷)和希、(西谷)優希、(浜下)瑛、この3人の距離感が良かった。(中略)そこからボックス内に入るために相手が嫌がることをもっとしないといけない」

「ボールサイドに人数をかけてしまう分、どうしてもゴール前の人数は少なくなってしまう。それをどうやって解消するのか」

そういうことだったと思う。

これが442であれば、前節の町田戦のようにサイドでのコンビネーションも、中の枚数も、いい感じに担保されて攻撃できるのだろうが、3421となると、開幕した頃から顕在化している課題がなかなかクリアできていない。

 

確かに、西谷和希、西谷優希、浜下瑛が絡んだ右サイドの崩しはいつもどおりのクオリティだったが、その先への踏み込みがもう一歩足りない印象もあった。西谷和希が言う。

「試合後にもユウ(西谷優希)とも話したんですが、サイドを崩したときに、そこでクロスを入れないで、もう一回崩してもいいよね、と。あと、クロスを上げるときには、逆サイドのウィングバックのドミさん(久富)もゴール前まで入ってきてしまうとか。ボランチの(和田)達也とかエダさん(枝村)もゴール前に入ってきて中で最低でも3枚(FW大島康樹+久富+和田or枝村)で構えるとか」

右サイドで崩している最中、中に3枚が入っていたシーンが36分にあるが、全体を通してこの一度だけだった。

 

ゴール前にシンプルなクロスを上げても豪快にねじ込めるFWがいればいいのだが、いない現状は、西谷和希がいう攻撃を丹念にやり続けるほかないのだろう。

中の枚数不足という課題については枝村匠馬も「これからじゃないですかね。そういう崩そうとする場面が出てきたのはいいと思うので、そこからの質を求めていかないとと思います」と話している。

そういう現状があるにせよ、チャンスの芽はできていただけに、1ゴールでも奪って勝ち切りたかった。そういう試合だった。

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