「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

求められるのは強気な姿勢。リアクションではなく、攻撃的な守備というアクションで立ち向かえ。【J2第35節徳島ヴォルティス戦プレビュー】(19.10.5)

前節愛媛戦は最後の猛攻も届かず23で惜敗。残りは8試合、順位は依然21位降格圏に喘ぐが、チームには闘う姿勢や粘り強さが宿り始めている。今節、ホームに迎えるのは8位の徳島ヴォルティス。7戦負けなしと好調の難敵だが、流れからすれば勝機はある。今節は14時キックオフ。お間違いなきよう。

5年間所属した古巣戦を迎える大﨑淳矢。ショートカウンターの局面では一瞬で背後を取る動き出しから、そして前線へのラフなロングボールのこぼれ球に対する嗅覚からゴールを期待したい。

【栃木 vs 徳島】有言実行を続ける“いい状態”の大﨑淳矢。狙うは古巣相手の大仕事。 

 

▼もったいない試合はもう要らない

前節愛媛戦の戦いを続けながら、リスタートの失点を何が何でも防ぎながら勝利を狙う試合だ。

鹿児島戦、愛媛戦と攻撃回数は増えた。2試合で5得点を奪った。守備もアグレッシブでいい。だが、いずれの試合もリスタートから失点を喫している。その対応の精度を上げるだけでも勝点奪取は大きく近づく。

愛媛戦も全体の守備は概ね良かった。2試合前の鹿児島戦が、がむしゃらに相手に殴り掛かった守備ならば、愛媛戦はそこに落ち着きが加わり、前プレスの手綱も握りながらコントロールする守備で相手をはめた。何度もショートカウンターを繰り出す展開を導いた。「相手にボールを回されている感覚ではなく回させている感覚だった」と乾大知がいえば、大﨑淳矢は「見ている人も感じているだろうし、僕らも感じているが、チャンスは増えているし、やるべきことは徹底できている」と手応えを口にする。

だが、それでも前節愛媛戦は一瞬の隙で与えたCKの流れから先制を許し、後半の直接FK弾で2点差とされて苦しくなった。

大枠はいいが、結果を掴むにはピンチを凌ぎ切り、チャンスを決め切る、際の勝負をモノにしなければいけない。残り10試合を切った今、どのチームも昇格や残留が懸かるなかでその辺りは相当にシビアになっている。

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