「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【無料再掲載】韓勇太、飛躍への強い覚悟。「自分は結果を出すためにここに来ました。結果を残していなかったらどんどん叩いてください。厳しい目で見てほしいと思っています」【New Face Column】(20.3.4)

1月に掲載したコラムの再掲載です。中断期間中の”おさらい”としてどうぞ。

▼栃木のスタイルに適合する野武士系ストライカー

「僕を欲しがってくれましたし、チームのスタイルと自分のスタイルを照らし合わせたときに、合うのではないと思って移籍を決めました」

昨季、朝鮮大学を卒業して松本山雅に加入すると、即、鹿児島ユナイテッドに期限付き移籍。J2新参チームである鹿児島では、年間35試合、うち25試合にスタメン出場し、11ゴールを記録した。夏にライバルのFWルカオが加入してきて一度はスタメンから外れたが、数試合を経るなかで、ナニクソのパフォーマンスを見せて再びスタメンの座を奪い返している。

どの試合も前線で泥臭く身体を張り、ゴール前に身体ごと飛び込んでいく様は野性味に溢れた。今季、ハードワークを強調する栃木にピタリと適合するストライカーだ。その韓勇太自身も栃木に対してシンパシーを感じている。

「去年のシーズン終盤の栃木の戦いぶりは、チーム全体で戦う姿勢や気持ちの部分でどの相手チームも凌駕していた。球際の部分でもインテンシティを強く維持できていたし、そんな栃木で自分もプレーしてみたいなと思ったんです」

鹿児島で結果を残した韓勇太は、今オフ、J2に降格してきた松本山雅にレンタルバックする可能性があったが、2季連続で外の環境で修行することを強いられた。韓の心に火が付いた瞬間だった。23歳のストライカーは自分自身の伸びしろを誰よりも信じている。

「去年は11ゴールを奪い、周りからは結果を出したと言ってもらえますが、自分はもっと結果を残せたと思うし、何より鹿児島が降格させてしまったことに不甲斐なさを感じているんです。だから、今年は去年以上の高い志があります。栃木をJ2の上位へ、昇格を争うくらいの位置に持っていく、それくらいの存在になれたら。栃木ならばすべての面でレベルアップできると判断したし、ここには強い覚悟で来ています。とにかく成長したいんです。その過程でチームとともに自分も結果を残したいと思っています」

自分のここを見てほしいというポイントは、との問いには、こう強い覚悟を滲ませた。

「すべてですが、一番は結果にこだわる姿勢を見てほしい。自分は結果を出すためにここに来ました。だから、結果を残していなかったらどんどん叩いてください。厳しい目で見てほしいと思っています」

 

■韓 勇太(HAN Yong Thae)選手プロフィール
【ポジション】FW
【生年月日】1996年10月30日(23歳)
【出身】東京都
【身長/体重】182cm/78kg
【経歴】東京朝鮮高 → 朝鮮大 → 松本山雅FC → 鹿児島ユナイテッド

 

開幕節では後半途中出場から推進力とパワーをもたらしたハン・ヨンテ。期待は高まるばかりだ。

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