「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

栃木SC/2013年 クラブ史に語り継がれるG大阪撃破はいかにして成し遂げられたのか?【ヒストリープレイバック】(20.4.25)

2013年
リーグ9位/22チーム ※過去最高順位
勝点63 17勝12分13敗 61得点55失点
天皇杯3回戦敗退
監督 松田浩(5年目)→松本育夫
最多得点者 サビア、クリスティアーノ(16点)

栃木フットボールマガジンが選出する2013年シーズンのベスト布陣。

主な控え
GK鈴木 智幸
DF三都主 アレサンドロ
DF赤井 秀行
MF高木 和正
MF菊岡 拓朗
MF湯沢 洋介
FW久木野 聡

 

2013年はシーズン終盤の猛追が記憶に刻まれるシーズンだ。札幌戦の劇的クリスティアーノ弾、壮絶な撃ち合いで成したG大阪撃破、ラスト10試合の戦績はなんと7勝2分1敗。このときの指揮官は伝説の男、松本育夫。盛りだくさんである。振り返ってみたい。

 

▼J2では“規格外”だったクリスティアーノの加入

この前年の2012年、仕切り直したチームは11位でシーズンをフィニッシュした。そうして松田体制5年目を迎えるに当たり、各ポジションに厚みのある補強を敢行する。FWに重戦車系ドリブラー近藤祐介、センターバックに屈強な韓国人チャ・ヨンファン、ワールドカップに出場した左サイドの名手・三都主アレサンドロ、そして、今やJリーグで長く活躍し続けるナンバーワン外国人と言っていいクリスティアーノ(柏)が加入したのもこの年だ。

クリスティアーノはこの年、サビアと並ぶ16ゴールをマーク、アシストも12回記録しており、総得点61のうち最低でも28ゴールに絡んだ規格外ぶりを発揮した。近藤やクリスティアーノらの独力でゴールまで突進していけてしまうパワー感、ゴール前のこぼれ球で仕事をしてしまう抜け目ないサビア、松田サッカーの守備を体現する精密ぶりと瞬発力に長けた廣瀬浩二といった面々が揃った攻撃陣は、歴代の栃木でもナンバーワンの構成だろう。

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