「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

「僕・私の忘れられないエピソード」 応募作を大発表!【トピックス】(20.5.6)

●お名前:はがのきんぐ

 

15年程前のアウェイ、秋田の仁賀保に女房を誘い2人で応援に行ったときの思い出です。

まだ栃木SCがJFLのころでした。どうしても現地で試合を見ながら応援したかったからです。

ところが、試合開始の2時間前ごろから突然の猛烈な雨風になりました。秋田サポからの情報では13時キックオフは変わりないとのこと。

ポンチョでは無理との結論でさっそくホームセンターに飛び込み、雨カッパと長靴を買い込みスタジアムへ。

雨の中で必死になって応援したのを思い出します。結果は勝利だったと思いますが、よく覚えていません。今になっては良い思い出です。

 

編集長
僕もJ3時代、秋田のスタジアムで猛烈な風雨に晒されながら、20分くらい時計の針が進んでしまった試合、覚えています……その試合は負けでした。

秋田といえばバスラーメン。

 

●お名前:アンセム たつ1980

 

県外から嫁いできた嫁との共通の趣味は当時JFLだった栃木SC観戦でした。

弟から「来ないかい?」と誘われたので軽い気持ちで行ったら、まったくもってサッカーの雰囲気でした。栃木にこんな感じを味わえるところがあるのかと引き込まれてしまいました(笑)。

稲葉、優作、横山、向君、岡田、高安、悠介に小針。

そして最高観客動員を更新し続ける栃木SC。ほんとに興奮しました。どこまで大きいチームになるんだろうと。

しかしながら勝てない時期もあり、心も落ち着きません(それが好きなチームがある幸せと感じることができた、初めての経験でもある)。

2008年のJFLアルテ高崎戦でJ2昇格を決めて、その後、柱谷さんの退任。

刈谷戦、柱谷さんの挨拶でスタジアムで号泣。追い討ちをかけるかのごとく刈谷サポからのキポハポ(多分時系列はバラバラ(笑))。

諸事情によりグリスタには行けていませんが(2014年頃から行けてないかな〜)いつまでも栃S好きです。スカパー、DAZNでは試合を観ますし、ずっとサポです。

J2に連れてってくれた当時のメンバーの気持ちと共にいつまでも応援してます!

 

編集長
JFL時代、僕も初めてグリスタを訪れたときのことを鮮明に覚えています。コンコースを抜けた先に広がる緑。澄んだ空気。大きく深呼吸してから、グリスタ最高、こんな場所が栃木にあったのか、と感じたものです。
それにしても、アンセムたつ1980さん、2014年頃からグリスタに行けていないというのに溢れる栃S愛がすごい。

3年前のグリスタナイター。今オフ、芝生はばっちり改修されている。

 

 

●お名前:MG

 

3年前の沼津戦の前の週、夢の中で廣瀬選手がヘディングでゴールを決めました。

その次の日もまたヘディングでゴールを決める夢を見ました。

そのことを練習のあとにご本人に伝えると、

「なら次の試合で決めないとあかんな」

と仰ってくれました。

そして沼津戦。

ロングスローを服部選手が競って、廣瀬選手がゴール。

本当にヘディングでした。

夢を実現してくれた瞬間でした。

今でもその試合の録画を見ては廣瀬選手とのそのやりとりを思い出しています。

 

編集長
サポーターの予知夢? その後選手が本当にゴールを奪う、という話はときどき耳にします。2016年のG大阪U-23戦の坂田良太の劇的決勝ゴール。坂田良太のJリーグで唯一となったこのときのゴールも、事前にある女性サポーターが夢を見て、それを本人に伝えていたそうです。坂田本人はクロスボールがあがってくる瞬間、その女性サポーターの顔が脳裏に浮かんだとか。

 

 

●お名前:トチエスLove

 

爆弾低気圧で凍え死にしそうになりながらの応援というお話です。

爆弾低気圧の天気予報が出てた中での富山アウェイ戦。想像以上の暴風雨と寒さ。

試合が始まる前にすでに震えが止まらない程の寒さがあり、コールリーダーも「これヤバいかも、死んじゃわねえか俺たち」てなことを言ってしまうくらいでした。

実際、試合が始まって応援してたら、そのうち手拍子ができないくらい手が痛くなり、身体中の感覚もおかしくなってきて、このまま低体温になってしまって本当にヤバいかも……という感じでした。

富山に先制され、その後追いついて……最後は逆転ゴールでの劇的勝利!

なんかもう……雨と涙でぐちゃぐちゃになりながらみんなで大喜びでした!

転んで泥だらけになる人がいたり、寒過ぎてうまく喋れなくなっている人がいたり、それでも試合後にみんなで撮った記念写真は今でも自分の宝物です。

 

編集長
アウェイの少数精鋭の応援、一体感、そして勝利、その後みんなで撮る記念撮影。いいなあ……。2016年、アウェイでの首位攻防の大分戦。島川俊郎の劇的アディショナル弾。その後、少数精鋭のサポーターたちが勝利の集合写真を撮る様子を、記者席から眺めていた記憶があります(笑)。

(写真は永島一顕)

 

 

●お名前:ishi2ka

 

サッカーの話でもなく、選手が出てくる話でもない、どうでもいい話ですが、フクアリの奇跡のときのなぜか忘れられない思い出。

栃木サポーターの心意気をあまくみてしまい、スタジアムに到着したときはほぼ満席。

ようやく見つけた席の隣は若いカップル。普通は遠慮して他をあたるのだが、そうもいっていられず、嫌な感じにならないことを誓い、着席しました。

とはいっても、どうしても会話は耳に入ってくるんですね。

どうやら男子は立派なサポーターで(チャントはすべて歌えていました)、初めて彼女をサッカー観戦に(満を持して)誘った感じのようです。

(千葉の佐藤)ユウトさんのでっかい横断幕が出ればそのわけを、交代でオグリさんが出てくればどれだけすごい選手かをいっしょうけんめい彼女に説明していました。

一方、彼女といえばどうもサッカー、というかスポーツに興味があるようには見えない。「この人が行こうって言うのであれば……という感じでついてきたのではないでしょうか。

でも退屈しているとか、ネガティブな空気を発していることはなく、誰もが胃のあたりを締め付けられつつゲームの動向を追っている中で、「彼といれば幸せ」的独自の世界を半径1.5mぐらい形成していました(私も一部そこに含まれていました)。

二人とも初々しくてなんかまぶしかったです。残留が決まったとわかったときは、男子君とハイタッチをしました。フクアリの奇跡に思いをはせるたび、あの二人はその後うまくいったかな、と思います。

 

編集長
僕はこういうちょっとした話、好きだなあ。ついつい気になってしまい、聞き耳を立ててしまい、で彼にアシストしたくなっちゃうやつですね(笑)。カップルを微笑ましく見守るishi2kaさんの姿が思い浮かびます。

(撮影は永島一顕)

 

 

●お名前:ピメ

 

2015年。J3へ降格が目の前に迫ってきた晩秋の朝。

河内の練習場にはいつも練習見学に来ているサポーター数名がスタンドに腰を下ろし、練習が始まるのを待っていた。

そこへ番記者のスズヤスさんがやってきて、数名の女の子に声をかけた。インタビューだ。

早朝から駆けつけ、河内の芝生にTOCHIGIの段幕を並べていた子たちだった。

スタッフさんにお願いし、早朝から練習場に入れるようにしてもらったらしい。

彼女たちのJ2残留の願いが込められた物だ。1枚がかなりの大きさなので相当大変だったと思う。
頭が下がる思い。

チームはファン、サポーターと共に今も成長している。

 

編集長
覚えています。取材のためグラウンドに到着すると、すでに芝生にTOCHIGIの弾幕が横たわってチームの選手やスタッフたちに主張していました。一瞬で、朝一番でグラウンドまで重い弾幕を運んでやって来たサポーターのメッセージだと察しました。

 

 

●お名前:よしき

 

「チェ・クンシク初ゴール」

2010年のゴールデンウィーク、前年はJ1だった強豪のジェフ千葉をグリスタに迎えた一戦。観戦日和の青空が印象的な日でした。

スコアレスで進んでいた前半、PA内でクンシクがファウルを受けPKをゲット!

(蹴るのはロボかな? それとも悠介?)

…なんて思っていた次の瞬間、そこにはボールをセットしてPKスポットから動かないクンシクの姿が。あのときのスタンドのどよめき、助走の間の緊張感、そしてボールがゴールネットを揺らした後の大歓声…。

あの歓声は強豪相手に先制点を奪ったという喜びだけでなく、得点という目に見える結果がなかなか出ず苦悩していたクンシクに対する栃木SCサポーターからの祝福だったと思います。

流れるようなパスワークからの得点でも、目が覚めるようなFKの得点でもなんでもない、言ってしまえばPKをしっかり決めただけという1点ですが、個人的にはJ昇格後のベストゴールです。

 

編集長
この文章を読んで、当時クンシクがなかなか決めることができず、PKを奪ったボールを離さなかった姿、思い出しました。あのときの鬼の形相、気持ちの強さ、悔しさ、すべてが凝縮したワンシーンでしたね。渋いところ突きますねえ。それにしても文章が整っていていい構成・描写ですね。同業の方でしょうか?

 

 

●お名前:yogyasenyum

 

いつもグリスタで生ビールを飲みながら観戦するのが習慣になっているので、宇都宮駅からのシャトルバスでグリスタに通っている。

2018年7月末のホーム金沢戦もそうだった。石橋駅から宇都宮駅に着いてシャトルバスに乗り込み、一番前の1人席に座って発車を待っていた。

数分後、どこかで見覚えのある初老の男性が乗り込んできて僕の後ろに座った。

30秒後、その男性が原博実さんであることに気づいてびっくりした。

と同時に、Jリーグ副理事長の要職にある人物がシャトルバスの料金を自ら支払い、故郷のチームである栃木SCの観戦に来てくれたことがとてもうれしくなった。

恐れ多くて声をかけられなかったけれど、あの瞬間に戻れるなら、感謝の言葉を伝えたい。(原さんがシャトルバスに乗ったのはたぶん金沢戦でしたが、記憶が間違っていたら申し訳ありません)

 

編集長
夏場にグリスタに出現することが多いと言われる原博実さん。帰省も兼ねているのでしょうかね? 自らシャトルバスの料金を払ってグリスタに駆けつけるあたり、原さんが普段から放たれている雰囲気からして“らしい”ですね。

愛鷹にも来られていた原博実さん(右端)。

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