「ロングボールだけじゃない栃木」が勝つ意味。【J2第8節 ザスパクサツ群馬戦レビュー】(20.7.30)
2020明治安田生命J2リーグ第8節
2020年7月29日19時キックオフ 正田醬油スタジアム
入場者数 593人
ザスパクサツ群馬 0-1 栃木SC
(前半0-1、後半0-0)
得点者:24分 大﨑淳矢(栃木)
天候 曇りのち雨
気温 22.4℃
湿度 90%
ピッチ 水含み
<スターティングメンバー>
GK 1 川田 修平
DF 30 田代 雅也
DF 40 井出 敬大
DF 6 瀬川 和樹
MF 8 明本 考浩
MF 14 西谷 優希
MF 25 佐藤 祥
MF 21 大﨑 淳矢
FW 34 有馬 幸太郎
FW 9 エスクデロ 競飛王
FW 19 大島 康樹
控え
GK 31 大野 哲煥
DF 23 柳 育崇
MF 24 和田 達也
MF 5 岩間 雄大
MF 17 山本 廉
MF 11 平岡 翼
FW 29 矢野 貴章
▼ボールを大事にする栃木がお目見え
メンバー表を見たとき、おぉっ、となった。
中2日の連戦。スタメンが7人も変わる中、CBに井出敬大の名前があった。18歳。プロ初出場初スタメン。
本人が「フィジカル能力を上げていかないといけない」と課題を口にしていたのはつい先日のことだ。相手の2トップには林陵平と大前元紀ら、百戦錬磨の曲者FWたちがいる。負けは許されないダービー群馬戦。ここでスタメン起用するのかという驚きがあった。
実際、16分にはマッチアップした林とのファーストボールワークで競り負け、追い越された林に決定機を作られている。前後半通じて林に入るボールを潰し切ることができずに起点を作られる場面も何回かあった。
ただ一方で、井出の持ち味である縦パスやフィードなど攻撃面では貢献していた。
例えば20分。相手のロングボールを回収した右CB田代から左CB井出へとパスがわたる。井出はこれをスムーズに左足の前に置き、相手のプレスを受けながらも落ち着き払ってボランチの西谷にスッと差し込むように縦パスを入れた。
例えば62分。やはり右CB田代から受けたパスを左足で運びながら、タッチライン沿いを疾走する瀬川へと供給した縦方向のロングフィード。
いずれも角度的に左利きのほうが断然いい。左利きのCBが左CBに入ることで得られるチームのメリットだ。
井出が西谷にボールを預けるシーンに象徴されるように、この日の栃木は、特に左サイドでボールを大事にすべきシーンで大事にできていた。
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