「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

エース不在のゲームに見えたもの。【J2第30節 ヴァンフォーレ甲府戦レビュー】(20.11.2)

2020明治安田生命J2リーグ第30節

2020年11月1日14時キックオフ 栃木県グリーンスタジアム

入場者数 3,742人

栃木SC 0-0 ヴァンフォーレ甲府

(前半0-0、後半0-0)
得点者:

天候 曇り
気温 18.4
湿度 57%
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 1 川田 修平
DF 23 柳 育崇
DF 30 田代 雅也
DF 15 溝渕 雄志
MF 33 黒﨑 隼人
MF 25 佐藤 祥
MF 5 岩間 雄大
MF 18 森 俊貴
FW 29 矢野 貴章
FW 21 大﨑 淳矢
FW 16 榊 翔太
控え

GK 22 塩田 仁史
DF 35 池庭 諒耶
DF 6 瀬川 和樹
MF 14 西谷 優希
MF 17 山本 廉
FW 9 エスクデロ 競飛王
FW 19 大島 康樹

74分 岩間→西谷
74分 大﨑→大島
80分 溝渕→瀬川
80分 榊→エスクデロ

コロナ禍で今季最多となる3,742人。

 

▼明本が不在となるなかプラン通りではあったが……

30節ヴァンフォーレ甲府戦は、攻守の核であるFW明本考浩が不在となる今季2度目の試合だった(25節大宮戦は累積警告で出場停止、結果は0-0)。

2トップの組み合わせは矢野と榊。二人は相手のボランチを交互にケアするように、自陣方向へプレスバックを繰り返すなど守備への意識が相当に強く、守備の貢献度は大きかった。

いわゆるフロントディフェンスに比重が置かれた2トップの組み合わせである。明本が不在となるなか、守備から堅調に戦い、選手交代で後半に勝負を懸ける。実際、80分過ぎからボールを支配し攻勢をかけられただけに、プラン通りだった。

ただ、これまでの戦いに比べて攻撃の手数が少なくなった印象は否めない。シュート数だけ見ても、甲府の9本に対し、栃木は6本に終わった。得点数は少なくともシュート数は上回るのが今季の栃木のスタンダードだ。

「メンバー構成の兼ね合いもあり、ボールを前線で収めるシーンや、ドリブルで運ぶシーンが、以前の試合と比べると少なかったのは否めなかったと思います」(田坂監督)

明本が前線にいれば、相手CBを背負いながらキープして起点になったり、多少ラフなボールを送り込んでもフィフティフィフティ未満のボールを強引にマイボールにしてしまったり、そうやってチームの攻撃回を稼ぐこともやってきた。本来はパスミスで終わるシーンがパスミスで終わらずにチャンスになる――。そんなミラクルなプレーは明本にしかできない芸当だとわかっていたので、ではどうするか、という試合だった。

 

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