「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

「自分の中で絶対にぶらさない」植田啓太、元栃木・水沼宏太の教えを胸に。【New Face⑤】(21.2.1)

非常に興味深いマリノスの18歳が栃木の門をたたいた。人柄含めて伝わるものがあると感じ、今回はインタビュー形式でお届けしたい。

 

▼マリノストップでの経験を経てJ2栃木へ

 

――高校3年生のときにマリノスのトップチームにすでに入って練習もしていたそうですね。

「実は去年の45月ぐらいまでは大学進学を考えていて、プロという考えは特になかったのですが、6月に練習参加の話があったので、トップチームに昇格する・しないに関わらず良い経験になると思って参加したんです。すると1週間ほど経ったときにトップチームに昇格できるという話をもらったので、そこから1~2週間、両親やお世話になったユースの監督やコーチに相談して、それでプロにチャレンジしようと決めました。そこから半年間くらいはトップチームで一緒に練習をさせてもらっていました」

――高校も通信に切り替えてプロ仕様の日常に切り替えたそうですね。マリノスのユースとトップとではだいぶ感覚が異なると思いますが、その経験はどう感じていましたか?

「まず、トップの選手たちは自分よりも強くて速いし、さらに19年シーズンはJ1で優勝したチームだったのでみんなうまいし、最初はまったく何もできない状態でした。でも途中からはだんだんとスピード感にも慣れてきて、自分の持ち味を出せるようになっていって。それからユースの環境に戻ったときには余裕が生まれていましたね。トップの練習に参加するときは、プロの選手から何かを盗んでやるということを意識しながら半年間は重点的にやっていました」

――その半年で盗んだり、得られたりしたことは?

「守備の強度です。喜田(拓也)選手は誰かがボールを奪われたり自分が失ったりしても、頭の切り替えも止まらず身体も反射的に動いてボールを奪いに行けるんです。そうなると、相手も考える時間がなくなるし、喜田選手が守備のスイッチを入れてそこに他の選手が付いていくという共通理解がありました。下部組織で育った選手として見習いたいプレーでした」

――植田選手のプレーポジションはボランチか、一つ前か、どこで一番強みを発揮できそうですか?

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