現役GMが教えるJクラブ経営のリアルな見方(J論)

「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

”ひとかき”の前進と、引き続く攻守のパワー不足。【J2第3節 ヴァンフォーレ甲府戦レビュー】(21.3.15)

2021明治安田生命J2リーグ第3節

2021年3月14日14時キックオフ JITリサイクルインクスタジアム

入場者数 5,146

ヴァンフォーレ甲府 2-1 栃木SC

(前半0-0、後半2-1)
得点者:50分 メンデス(甲府)、55分 泉澤仁(甲府)、68分 森俊貴(栃木)

天候 晴れ
気温 21.5
湿度 20%
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 15 岡 大生
DF 2 吉田 将也
DF 5 柳 育崇
DF 4 髙杉 亮太
DF 19 大島 康樹
MF 17 山本 廉
MF 25 佐藤 祥
MF 14 西谷 優希
MF 16 菊池 大介
FW 29 矢野 貴章
FW 11 ジュニーニョ

控えメンバー
GK 1 川田 修平
DF 22 小野寺 健也
DF 26 面矢 行斗
MF 10 森 俊貴
MF 13 松岡 瑠夢
MF 41 松本 凪生
FW 32 畑 潤基

62分 大島→面矢
62分 菊池→森
62分 ジュニーニョ→畑
73分 佐藤→松本
86分 髙杉→小野寺

 

▼リスタートからの痛恨の失点、連続失点

前半は危ないシーンを作られながらも、強い風下も含めて耐えていた。それだけに後半の出鼻の2失点が痛い。連続失点もチームとして幼い。後半の入りも非常に良かっただけに極めてもったいない。

 

1失点目はCKのゾーン対応なので、自分の守るエリアからボールに向かっていき弾き返す、というのが鉄則だ。映像をみるかぎり、競っている矢野や髙杉の対応がちょっと甘い。メンデスに前に入られている。髙杉が「もう少しボールにアタックできれば」と振り返っているが、絶対にやらせないという気迫でメンデスに身体を当てて少しでもズラせていれば、というシーンだった。後半の1本目のCK。集中のしどきである。

試合の大枠としては悪い流れではなかっただけに、非常にもったいない失点だった。いや、大枠が良くても要所を抑えられないチームは勝点が奪えない。サッカーの定説だ。

 

手痛い開幕3連敗ではあるが、ただし、甲府戦の前に想定していた以下の2つのポイントはクリアした試合だと感じる。

 

①一つは、岡山戦、秋田戦とほぼ繋いでこないチームに対して昨季の課題同様に分が悪かったが、ある程度繋いでくるだろう甲府に対して強度のあるプレスで対抗する戦いで手応えを掴めれば今季のチームの最低ラインが引ける(もちろん甲府が蹴ってくる可能性はあるが)

②もう一つは、固定できていないメンバーをある程度固めて、これで戦っていける、という手応えを手にできるか。

 

先制されるまでの守備連動を見る限り、最低ラインを引いていい。25分に泉澤に頭で合わせられたクロスなど、想定するなかでサイドバックの背後を使われたときに危ないシーンは作られたが、GK岡のセーブも含めて何とか凌いだ。

逆に、前からプレス連動を仕掛けて相手を詰まらせたときに、相手のパスミスを誘発してマイボールにできているシーンもあるので、前述のビッグピンチと等価交換、プラスマイナスゼロだ。去年から守れているときは前半のような感じだった。こなれてくれば相手の決定機自体を少なくできると思う。

 

②について、今節のメンバーが”しっくりきた”メンバーだったかといえば、ある程度そう言える戦いだったと思う。

一歩前進とも、半歩前進とも言わない。匍匐前進の”ひとかき”くらいだが、前進は前進だ。森俊貴がチームとして今季初ゴールを決めたことも含めて”ひとかき”だろう。

 

開幕3試合のスタメンに合計で18選手も立っている。あれこれスタメンを変えてきたが、いったんこれで落ち着かせたほうがいいのではないか。今節の前線だけ見ても、菊池やジュニーニョ、矢野のコンビネーションが合っていないが、一緒にプレーする時間がまだ少ないので即興に近くなっている。気になるポイントだけ変えるだけでよいと思うが、次節はどうなるか。

 

▼風下、栃木対策を凌いで後半に進むも

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