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「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

新ボランチコンビが示す「新たな彩」。セカンドボール奪取後の攻撃精度が上昇中。【J2第10節 ツエーゲン金沢戦レビュー】(21.4.26)

2021明治安田生命J2リーグ第10節

2021年4月25日14時キックオフ 石川県西部緑地公園陸上競技場

入場者数 2,413人

ツエーゲン金沢 1-1 栃木SC

(前半1-0、後半0-1)
得点者:37分 丹羽詩音(金沢)、73分 山本廉(栃木)

天候 晴れ
気温 16.2
湿度 53%
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 1 川田 修平
DF 5 柳 育崇
DF 22 小野寺 健也
DF 26 面矢 行斗
MF 2 吉田 将也
MF 41 松本 凪生
MF 37 上田 康太
MF 10 森 俊貴
FW 11 ジュニーニョ
FW 29 矢野 貴章
FW 13 松岡 瑠夢
控えメンバー
GK 15 岡 大生
DF 36 乾 大知
MF 16 菊池 大介
MF 17 山本 廉
FW 19 大島 康樹
FW 27 五十嵐 理人
FW 34 有馬 幸太郎

63分 松岡→山本
70分 森→菊池
70分 ジュニーニョ→五十嵐
76分 吉田→大島

 

▼互いに風上を活かしてゴールを奪う

栃木は矢野、金沢は瀬沼と丹羽をターゲットにしたときのセカンドボールをいかに奪い、いかに精度のある攻撃回に繋げるかという試合だった。

ただ、風の影響が色濃く出た試合でもあった。

そして前半は金沢、後半は栃木が風上をうまく利用し、それぞれが攻勢をかけた時間帯にゴールに結び付けて1対1のドローという結末だった。

 

37分の金沢のゴールは栃木のGKキックを金沢のDFラインが前向きに処理し、シンプルに瀬沼と丹羽の2トップに入れたシーンから生まれている。

瀬沼のポストプレーを受けた丹羽が前に運んで中央を突破。2人の関係性がいい。2人とも身体が強いし、運べるし、前からも追える。なるほど。栃木向きのFWたちである。

 

金沢は37分の先制ゴールが生まれる直前の時間帯には、シンプルに栃木のDFラインの背後へとボールを入れてきた。風の影響で背後へと伸びてしまうボールの処理に栃木DF陣が手こずってチャンスやCKを与えたりするなど、栃木が押し込まれる時間帯の中で金沢に先制ゴールを奪われたという流れだった。

 

一方、栃木の73分のロングスローからのゴールも、その直前の時間帯に栃木が風上の恩恵を受けたところがある。

金沢のFW丹羽が「後半は金沢が風下になり、相手CBとの競り合いに対して僕ら2トップがボールを収められなくなった。それが流れが悪くなった要因だと思う」と振り返っている。

70分過ぎ、相手のGKキックに対してCB柳が頭で弾き返したボールは、風に乗り、相手DFラインをひっくり返すくらい伸びるボールになった。ここで途中交代で投入された五十嵐がプレッシャーをかけてロングスローを獲得。

このチャンスはゴールにならなかったが、その直後、やはり相手のGKキックが風で戻されたボールを菊池が前向きに処理すると、矢野や五十嵐が絡みながら押し込んでいった流れから再びロングスローを獲得。ゴール前中央でスクランブル状態を作り、こぼれ球を山本廉が振り抜いた。

昨季の松本戦、群馬戦のゴール同様、今回のゴールもズドン! という豪快かつ華麗さを感じさせるビューティフルゴールだった。

 

試合を通じて、戦前の予想どおりにセカンドボール争いが頻発する展開だったが、両チームともにボールに対してコンパクトな陣形を作り、セカンドへの反応もタイト。前後半を通じて勝敗は五分五分だっただろう。

金沢はボランチの藤村、大橋に加えて右SHの嶋田も時間を作れるので、この3選手にボールが入るとゲームをスローダウンさせられ、左右への展開も余儀なくされた。この辺りが、金沢が堅守速攻一辺倒ではないと評される所以だ。

 

ただ、栃木も全然悪くなかった。

今節のボランチは松本と上田が初めてそろってスタメン起用されたが、セカンドボールへの強度はまずまず、そのうえで、やはり2人の攻撃性であり展開力が少なからず発揮された。

前半は特に右サイドを使うケースが多く、セカンドボールを処理した松本のフィードから右サイドバックの吉田がオーバーラップを仕掛けてフィニッシュまで行くシーンも。右サイドの攻撃が多くなった理由はこうだ。

「いつもならば金沢の左サイドは外に張ることが多いのですが、中に絞っていたのでハーフタイムには指示を出しました。セカンドボールを拾えたときにうちの右サイドバックが空く状況になっていたので、右を起点にしていこうと。前半はそこまで指示を出していないですが、ピッチの中の選手たちの判断で、よくスペースを見つけて判断してゲームを進めてくれたと思います」(田坂監督)

相手の左SHの大谷はおそらく栃木対策としてセカンドボール奪取に加勢すべく中に絞っていたと思われるが、そんな相手のポジション取りを見ながら、セカンドボールを奪ったあとに空いている右SB吉田を使えていたことは好印象。松本と上田を中心にセカンドボール奪取後の攻撃をうまく展開できていたし、左SHの森も運動量豊富に右サイドに回ってうまく攻撃に絡めていた。

24分には右サイドでクリアボールを拾うと、上田、松本、森らが絡んで時間を作り、上田のスルーパスから吉田が背後を取ってクロス、ジュニーニョのボレーはヒットしなかったが結構なチャンスだった。右で時間を作れているので、このときのペナルティエリア内には矢野とジュニーニョのほか、左SBの面矢までしっかり入り込めているという良い攻撃だった。

 

 

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