ダービーで歴史的大敗。「徹底」できないから勝てない。【J2第25節 ザスパクサツ群馬戦 レビュー】(21.8.26)
2021明治安田生命J2リーグ第25節
2021年8月25日18時キックオフ 栃木県グリーンスタジアム
入場者数 900人
栃木SC 0-1 ザスパクサツ群馬
(前半0-1、後半0-0)
得点者:13分 北川柊斗(群馬)
天候 曇り
気温 28.1℃
湿度 83%
ピッチ 良
<スターティングメンバー>
GK 50 オビ パウエル オビンナ
DF 33 黒﨑 隼人
DF 5 柳 育崇
DF 20 三國 ケネディエブス
MF 49 溝渕 雄志
MF 25 佐藤 祥
MF 14 西谷 優希
MF 10 森 俊貴
FW 32 畑 潤基
FW 29 矢野 貴章
FW 31 豊田 陽平
控えメンバー
GK 1 川田 修平
DF 36 乾 大知
MF 2 吉田 将也
MF 41 松本 凪生
MF 44 谷内田 哲平
FW 27 五十嵐 理人
FW 34 有馬 幸太郎
▼なぜDFラインは重くなったのか?
ホームで群馬に負けるのはJFL時代も含めて初めてだ。
試合直後は正直、憤まんやるかたない思いに駆られた。残留争いの直接対決、シックスポインター。あってはならない敗戦。歴史的大敗だ。
試合後、コメントアップの作業をするために近くのマックに行ったのだが、緊急事態宣言中のため20時以降は着席NGだと知って、作業できねえぬおおおお、となった。
車に戻って、いったん落ち着こうと思い、「カイト」をYouTubeで流した。東京五輪のNHKの公式ソング。米津玄師さん作詞作曲。メンタル的に良いときも、悪いときも心に響く名曲だ。傷心した心にそれはそれは深くしみわたった。
まさか、四十を過ぎて嵐の歌声に救われるとは思わなかった。
一晩たって、映像を何度も見返し、冷静に分析した。
なぜDFラインを上げられずに後ろに重たくなったのか?
13分に失点するまでの映像を見返すと、明確に見えるものがある。
矢野のプレスに後ろが連動できず単騎追いになっているのだ。で、矢野の背後のスペースで相手ボランチに受けられて前を向かれている。
トップ下の豊田は基本的にボールサイドのボランチに張り付いているので、もう一方のボランチが空いたときにフリーを作られている。
この時点で前に「コンパクト」を作れていない。例えば、7分30秒頃がこれだ。
このシーンは、相手ボランチの内田がフリーでボールを持って背後を覗っているので、栃木のDFラインは後ろを気にして下がらざるを得ない。
本来、CB柳育崇を中心に勇気をもってもう5メートルでもラインアップを促し、ボランチを前に押し出し、フリーになってしまう相手ボランチにはボランチが潰しに行けるように対応しなければハイプレッシャーは成立しなかった。失点してしばらくしてからはできているのだが、序盤はこれができなかった。
「後ろへのボールを気にしてしまい、前ではなく、先に下がってしまっているところがある」と佐藤が振り返っている。
13分の失点シーンは、ボールの奪われ方も悪いが、上記したような構図でラインが下がった状態から速いクロスを入れられてこぼれ球を押し込まれた。
今季の前半戦の試合でもDFラインが後ろに重くなることはあった。が、目立たなかっただけなのだと思う。
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